2018-08-09 (Thu)
命題(めいだい、英語: proposition)とは、論理学において判断を言語で表したもので、真または偽という性質をもつもの。また数学で、真偽の判断の対象となる文章または式。
戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『 ひとつの同じ主張(論理学の言葉では、【命題】)でも、いろいろと言いかえることができる。
たとえば、
AはBである。
という主張は、
BでないものはAでない。
と言いかえられる。
猿は尻が赤い。
を言いかえれば、
尻が赤くないものは猿ではない。
という要領である。もちろん前者(言いかえるまえ)が正しければ後者(言いかえたあと)も正しく、一方が誤りなら他方も誤りである。
同じように、
CはBでない。(例、夫は女ではない)
を言いかえれば、
BはCでない。(例、女は夫でない)
となる。【ここまでは正しい】。
主張「AはBである」に対して、「BでないものはAでない」は、もとの主張の【対偶】と呼ばれる。また「BはAである」を(もとの主張の)【逆】、「AでないものはBでない」を【裏】という。
次に、ひとつの主張
AはBである。
と、その逆の主張
BはAである。
の【真偽】を考えてみよう。たとえば、
1たす1は2である。
の逆は
2は1たす1である。
となるが、【これはどちらも正しい】。しかし、
猿は尻が赤い。
からといって、
尻が赤いものは猿である。
とはいえない(赤エンピツ、まっ赤なスポーツ・カーなど、つまらない例がいくらもある)。このことをさして【「逆は必ずしも真ならず」】という。昔から有名な例は、
英雄は色を好む。
である。これが正しいとしても、
色を好むものは英雄である。
とはいえそうもない。浮気がバレた亭主が、「ナニこれはおれが英雄であることの証拠なのだ」などとがんばっても、【それは詭弁にすぎない】のである。 』
いかがでしょうか?
今回ご紹介させていただく書物は、約40年ほど前に出版されたものですが、まさに「名著」と呼ぶにふさわしい、非常に優れた「数学」の書物になります。「詭弁(きべん)論理学」というタイトルから「数学」をイメージされない方々も多いのではないかと思いますが、「詭弁(きべん)」や「強弁」をも含めた「論理学」の体系こそが、そもそもの「数学」の基本であり、現代の私たち日本人の多くがイメージする「数学」というものが勃興したのは、17世紀以降、つまり私たちの日本が江戸時代に入ってからのことになります。ですから、たとえ「文系」であろうが「理系」であろうが関係なく、そもそもの「数学」の基本というものが何であるのか?ということを分かりやすく、イデオロギーなどのノイズも無しに、解説をなされている良書となるのが本書です。ぜひ、手に取って、ご一読頂きたいと思います。
さて、本文中に「命題」、「対偶」、「逆」、「裏」という言葉が出てきましたが、以前にも書かせて頂いておりますように、「数学」のエッセンスを、日常生活において活かす上で、非常に重要な言葉になりますので、覚えておいて損はないと思います。
『 さて今度は、ある命題に関しての正、逆、裏、対偶というものについて考えてみたい。やはり、まず具体例を一つ挙げてみよう。“巨人軍の選手はプロ野球の選手である”という命題を例に採ると、正というのは、いうまでもなくこの命題そのものである。
逆は、“プロ野球の選手であれば巨人軍の選手である”で、これは命題として正しくない。
次に裏の命題だが、それは“巨人軍の選手でなければプロ野球の選手ではない”となる。これも命題としてはもちろん正しくない。
最後に対偶の命題だが“プロ野球の選手でなければ巨人軍の選手ではない”となって、これは正しい。今挙げた例では、正の命題と対偶の命題は正しく、逆と裏の命題は正しくないということになる。
それでは、もう一例、採りあげてみよう。またまた野球の例だが“ピッチャーはバッターにボールを投げるのが役目である”という命題を考えてみよう。この場合、逆は“バッターにボールを投げる役目がピッチャーである”。裏は“ピッチャーでなければ、バッターにボールを投げる役目ではない”。そして対偶は“バッターにボールを投げる役目でなければピッチャーではない”となる。野球を知っている人なら、これらの命題がすべて正しいのはおわかりだろう。
以上の二つの例から言いたかったのは、ある命題について、正が成り立てば対偶は必ず成り立つ。しかし、逆と裏は、成り立つ場合と成り立たない場合があるということである。ただし、逆の命題と裏の命題だけを取り出して考えてみた場合には、逆を正とした場合、裏は対偶という関係になっているから、逆の命題が成り立てば裏の命題も必ず成り立ち、逆が成り立たなければ裏も成り立たないということがいえる。言い換えれば、正と対偶は必ず同値関係にあり、逆と裏も必ず同値関係にあるということである。
こうした数学的論理を知っておくと、どういうメリットがあるか。経済学の考え方の対立を例に採ってみよう。古典派経済学のもっとも基本的な命題は、“市場を自由競争に任せておけば、経済はうまくいく”というものである。とすると、“もし経済がうまくいっていないとすれば、どこかに自由競争でない部分がある”(命題の対偶で同値)ということで、その部分をチェックして自由競争に戻せば、再び経済はスムーズに動き始める、という論理になる。
それに対して、古典派経済学に対立するケインズ派の経済学ではどうか。“自由競争に任せておいたって経済がうまくいくはずはない。経済がうまくいくためには、有効需要を増やすための財政政策が不可欠なのだ”と考える。そうした古典派経済学とケインズ派の論争の意味を知るときなどに、数学的な論理を導入すると、実に的確な把握が可能となるのである。』
詳しくはこちらをご参照💛
↓
「朝日新聞」がフェイクニュースを繰り返す理由を、「数学」を使って考えてみる!!!
それでは、昨日の続きになりますが、本書に載せられている数学者であり、かつ『不思議の国のアリス』の作者でもあるルイス・キャロルのパズルのお話がありました。
そのパズルの部分を引用致しますと。。。
『 三人の理髪師A、B、Cが働いている床屋がある。Aは体が弱いので、Aが外出するときには、必ずBがつきそって外出することになっている。また、店が空にならないように、三人そろって外出することは禁止されている。
さて、Cが外出したと仮定しよう。すると、次の結論が論理的に導かれる。
(1) Aが外出するとき、Bは残らなければならない。
これは店を空にしないために、当然のことである。ところが、さっきの説明によると、
(2) Aが外出するときに、Bも外出しなければならない。
明らかに(1)と(2)は矛盾するから、Cが外出したという仮定はまちがっている。つまり、Cは外出することができない。
しかし、そんなことがあるのだろうか?』
そして、この問題を解くカギが、
(1) Aが外出するとき、Bは残らなければならない。
(2) Aが外出するときに、Bも外出しなければならない。
この赤字で示している(1)と(2)に隠されているということも書かせて頂きました。
確かに、(1)と(2)だけを、それのみ、を読んだ場合、「矛盾」しています。だから、Cが外出したという仮定はまちがっているという結論に陥りがちになるわけです。
ルイス・キャロルのこのパズルが優れているところは、
(1) Aが外出するとき、Bは残らなければならない。
(2) Aが外出するときに、Bも外出しなければならない。
「Bは残る」と「Bも外出する」という「矛盾」から、「CとAとが、同時に外出することはできない」という結論を導いているところです。
つまり、
(1) Aが外出するとき、Bは残らなければならない。
(2) Aが外出するときに、Bも外出しなければならない。
において、(2)は「ルール」そのものですので、これは従わなければならないことになります。
その一方で、(1)は大切な前提が「隠されている」ことが分かります。
(1) (Cが外出する場合、もし)Aが外出するとき、Bは残らなければならない。
(2) Aが外出するときに、Bも外出しなければならない。
つまり、論理的に考えれば、「Cが外出する」という前提の下では、「Aは外出できない」ということが「隠されている」ということになります。
昨日も書かせて頂きましたが、杉田議員の問題提起で本当の意味で大切なことは、「税金の使い方」にこそあるわけですが、「文系アタマ」の特技とも言える「その言葉をそのまま受け取る」ということが、如何に危険であるのか、をご理解頂ければと思います。
何度でも繰り返し書かせて頂きますが、当ブログで定義する「文系アタマ」とは、
① 「数学的」つまり「論理的」な「思考」ができない
② 書かれていることを「盲信」し、「丸暗記」が得意
といった、どうしようもない連中のことで、
本書の著者が主張されているように、健全な常識でもって、そういった輩を「駆除」していくためにも、「数学的」・「論理的」な世論を形成していく必要があるのではないかと思います。
続きは次回に♥
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