2018-02-25 (Sun)

『オデュッセウスにカップを差し出すキルケー』ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス
魔術(まじゅつ)とは、仮定上の神秘的な作用を介して不思議のわざを為す営みを概括する用語である。魔法(まほう)とも。
人類学や宗教学の用語では呪術という。

『キルケー』エミール・レヴィ
キルケー(古希: Κίρκη, Kirkē, ラテン語: Circe)は、ギリシア神話に登場する魔女(ニュンペー)である。ホメーロスは彼女を女神と呼んでおり、本来は月の女神ないし、愛の女神だったと考えられている。
ホメーロス作『オデュッセイア』では、キルケーの住むアイアイエー島にたどり着いたオデュッセウスの部下たちは、キルケーの差し出す食べ物を食べて豚に変えられてしまう。オデュッセウスのみは、魔法を打ち消す効力のある薬草モーリュをヘルメースからもらっていたおかげで豚に変えられずにすんだ。キルケは魔法が効かない相手に屈して部下たちを元の姿に戻す。しかし、オデュッセウスはキルケーの魅力にとりつかれ、1年間キルケーとともに過ごす。
ようやく部下たちの帰還を望む声にわれに返ったオデュッセウスはキルケーと別れ、島を後にする。キルケーは忠告して、セイレーンの海域では魔力のある歌を聴いてはならないこと、その後二つの岩があり、カリュブディスの渦巻きと怪物スキュラのいずれかを選ばなくてはならないと教える。

『オデュッセウスとセイレーンたち』 ハーバード・ジェイムズ・ドレイパー 1909年
戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『 【量子論】は、【漫画やアニメ】などのサブカルチャー作品で、【結構もてはやされている】ようだ。

人気アニメ【『涼宮ハルヒの憂鬱』】では、オープニングタイトルのバックに物理学の学術用語や数式が次々と映し出されており、その中には、ブラ=ケット記法で書かれたシュレディンガー方程式や、スピンの交換関係などもある。
もっとも、こうした扱いは、【きちんとした学問的理解に基づいているわけではない】。
【『ノイエン もうひとりの君へ』】では、多世界解釈らしきものに基づいて、運命を選び直す可能性が示唆されているし、
【『ゼーガペイン』】では、量子コンピューターの内部に現実と変わらない疑似世界が構築されている。【いずれも、物理学的にはあり得ないファンタジーの話】である。

SF作家のアーサー・C・クラークは、「高度に発達した科学は魔術と見分けがつかない」という名言を残したが、

サー・アーサー・チャールズ・クラーク
どうやら【多くの現代人】にとって、【量子論は、科学と言うより魔術に近いものに見えるらしい】。

量子論が魔術じみたものとして捉えられるのは、【一般に流布している解説】が【常識を大きく逸脱しているせい】でもあろう。

「シュレディンガーの猫」「多世界解釈」「量子もつれ」といった【量子論の話題は、しばしばあまりに現実離れした説明がなされ、人々を混乱させる】。

私に言わせれば、【こうした常識を逸脱する説明は、量子論に対する誤解を増やすだけ】である。

【量子論】は、もっと【リアルで実用的な理論】であり、常識に沿った範囲で理解することが可能である。

本書は、【リアルなイメージ】に基づいて、【常識的な立場から量子論を理解】しようとする試みである。

【本書で語られる量子論】は、あまりにリアルすぎて、【漫画やアニメに登場する量子論】に比べると、【夢がないと感じられる】かもしれない。

しかし、これが(私の信じるところによれば)【量子論の真の姿】である。

高度に発達した科学でも、【充分な知識があれば、魔術とは異なった合理的なものであることがわかる】はずだ。』

いかがでしょうか?
今回ご紹介させていただく書物は、昨今の「流行り」でもあり、最先端物理学分野でもある「量子論」に関して、一般的に広く「誤解」されているイメージについて、なぜ、そのような「誤解」が生じているのか、その理由を明らかにし、かつ、本来イメージされるべき「量子論」の正しい在り方についても、著者の考えを分かりやすく説明されている良書となります。もし、「量子論って何なの?」という疑問を持たれ、「量子論」について知りたいと思われる方々であれば、まず本書を一番最初にご覧頂くと良いと思います。

さて、昨日のところで、「欧米的な精神」、「数学的、西欧的なものの考え方」といったものを、これまでの長い歴史の中にある大きな流れで理解し、私たちが生きる現代社会にさまざまな影響を与えている、ということを知っておく必要があると書かせて頂きました。
つまり、「ユダヤ教的な考え方」、「数学的な考え方」が混じり合って、重なり合って、私たち日本人の考え方とは「対極」にある、「欧米的な精神・思考」が成り立っているということを知っておくべきなんです。
で、昨日は「パスカル」と「デカルト」の対比から、「デカルト」的な流れをニュートンなどに引き継がれていくことで、西欧に自然科学が確立し、一気に発展を遂げていくというところまでを書かせて頂きました。

サー・アイザック・ニュートン
そのニュートン(1643年1月4日~1727年3月31日)の功績が、「運動の法則を基礎として構築した力学体系」、いわゆる「ニュートン力学」です。
「ニュートン力学」の基本は、「3つの運動の法則」と、
そして、「万有引力の法則」です。
そして、次に、マイケル・ファラデーが、いわゆる「マクスウェルの方程式」によって、人間の目で見ることができない、「電場(電界)」と「磁場(磁界)」を併せた「電磁場」についての「電磁気学」を確立します。
以上、複雑な解説は割愛し、動画によるイメージだけで捉えて頂きたかった、「ニュートン力学」、そして「マスクウェル電磁気学」でしたが、この2つを基礎として発展したのが「古典科学」と呼ばれるもので、現在の私たちの日本では、高校生、つまり大学受験までに「学校」の授業で教えてもらっている範疇になります。
恐らく、なのですが、「3つの運動の法則」のイメージは理解しやすかった反面、くっ付いたり離れたりする「万有引力の法則」や、「電磁場」の世界は、実際に、目の当たりにしたとしても、「魔術」を見せられているように感じられる方々が多いのではないでしょうか?

例えば、比較的イメージしやすい「ニュートン力学」の基本を踏まえた上で、以下の動画をご覧頂きましたとき、さて、どのように感じられるでしょうか?

実は、著者が本書で書かれている通り、現在流行りの「量子論」も、「きちんとした学問的理解に基づいているわけではな」く、「物理学的にはあり得ないファンタジー」として、まるで「量子論」が「魔術じみたもの」として、その解説がなされていることが非常に多いんです。
「科学」の、ごく基本的なところを理解しないまま、目の前に「摩訶不思議」な現象を見せ付けられると、それを「魔術」のようなものとして、「勘違い」してしまう方々がいらっしゃるということになります。

余談になりますが、「憲法」の、ごく基本的なところを理解しないまま、目の前に「摩訶不思議」な「平和であり続けた、戦争の無かった戦後」を経験してきた「戦後パヨク」は、

それを振り返って、「憲法9条」を、まるで「魔術(「呪術」?)」のようなものとして、「勘違い」してしまうようで、「非常にタチが悪い」のですが、それは「魔術(「呪術」?)」ではなく、コントロールされた、種も仕掛けも存在する「マジック」でしかないんです。

ほんの少し、ただほんの少しだけ・・・考え方を変えるだけ・・・それで「気付き」を得ることは、「絶対に可能」だと、当ブログでは考えます。
続きは次回に♥
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