2017-10-05 (Thu)

コルクの細胞を描いたロバート・フックのスケッチ
細胞(さいぼう)とは、全ての生物が持つ、微小な部屋状の下部構造のこと。生物体の構造上・機能上の基本単位。そして同時にそれ自体を生命体と言うこともできる。
細胞を意味する英語の「cell」の語源はギリシャ語で「小さな部屋」を意味する語である。1665年にこの構造を発見したロバート・フックが自著においてcellと命名した。
戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『 最初にお断りしますが、これは【当たり前のことを当たり前に書いた本】です。ですから、本書のタイトルに騙されて、ぜんぜん知らないことが書かれていると思った人は読むのをやめた方がいいでしょう。

だったらなんでこんなタイトルの本を書いたのか。それは、みなさんがうすうす【当たり前】と感じながら、それに【科学的な根拠】があることが【あまり知られていない】ので、それがほんとうに【科学的に当たり前】であることを伝えたかったから。

それはたとえばこんなことです。

【才能には遺伝がかかわっている】こと、【収入にも遺伝がかかわっている】こと、【才能に気づき育てるには経験と教育が必要である】こと、しかしそれは【いまの学校教育の中で必ずしもできるわけではない】こと、それは【知能や学力に遺伝の影響が大きい】からだということ、【学校は遺伝的な能力の個人差を顕在化させるところ】だということ、でもこの【世の中は学力がすべてではない】こと、【学力とは異なる遺伝的才能を生かした人たちでこの世界は成り立っている】こと、【才能のないところで努力してもムダ】だということ…

世界はしばしば厳しくて理不尽だけれど、案外捨てたものではありません。その理由はたった二行で説明できます。
【ひとは幸福になるようにデザインされているわけではない】けれど、現実には【幸福を感じて生きている人もたくさんいる】。それは【遺伝的才能を生かす道がこの社会にひそんでいる】から。

この本を支えている科学的根拠は【行動遺伝学】という、【まだあまり世間では知られていない学問】です。それは見えにくい【能力や性格への遺伝の影響を明かにする科学】ですから、ときには【不愉快な事実を明かにする】こともありますし、それが【世間一般に言われていることに反する】こともあります。

しかし【エビデンス(証拠)がそれを真実だと示した】以上、それを前提として認めたうえで、幸福を感じられるように、いまある社会の人的・物的・情報的資源を利用し、そして多くの人が幸福を感じられるように社会を変えていかざるをえません。
私は【行動遺伝学者】であると同時に【教育心理学者】でもあり、最近は【「進化教育学」】という新しい看板も掲げはじめていますので、この本は教育についても多くのことを語っています。期待と理想と裏切りに満ちた教育を【遺伝や進化といった生命科学の目で科学的に見直してみる】とどうなるか。それがわれわれ自身の生き方や社会のあり方についての理解をどのくらい深めてくれるのか、そして少しでもましな未来像を描けるか、それをこの本で試してみました。
ごいっしょに考えていただければ幸いです。』

いかがでしょうか?
今回ご紹介させていただく書物は、ベストセラーになった、こちら(↓)の書物のなかで、取り上げられている書物の著者が書かれたもので、最新科学研究から導き出される「事実」について知ることができる良書です。

こちらもご参照❤
↓
☆橘 玲 言ってはいけない 残酷すぎる真実
両方とも併せてご覧頂くと、遺伝についての正確な知識も理解できるようになりますし、何よりも、巷で言われているような色々な俗説に、かなり誤解があるということも分かってくるようになります。また、大切なお子さまの教育についても、とても考えさせられることになる、そう思います。
ぜひ、御一読してみてください。

さて、ここからは昨日の続きになります。
私たちの日本で、「戦国時代」という時期に、現代でいうところのヨーロッパでは、「宗教改革」という、アンチ・カトリックの動きが盛んになり、やがて、悲惨な「キリスト教徒同士の殺し合い」へと発展していきます。

そして、その争いの延長線上に、西洋キリスト教国が世界中を植民地化していく「大航海時代」があり、私たち日本にも関わりを持つようになります。

コロンブス
「 天文十二(1543)年、ポルトガル人を乗せた船が種子島に漂着しました。西洋人が日本にやってきたのです。
当時、西洋は大航海時代に入っていました。これは西洋人から見れば大航海でしょうが、アジアから見れば西洋人による侵略の時代です。
西洋ではイベリア半島からイスラム勢力を追い出し、スペインとポルトガルは競争して東洋に向かっていました。その目的は二つです。一つは東洋にキリスト教を布教し、それを足がかりに植民地にすることであり、もう一つは東洋から香辛料などの産物をもってくることです。
地中海はイスラム勢力に押さえられていたので、彼らはアフリカの西海岸に沿って南下し、インド洋を回る航路を発見しました。中にはスペインのコロンブスのように大西洋に乗り出し、アメリカにたどり着く者もいました。いずれも目指したのは東洋です。
1494年、彼らは勝手にトルデシリャス条約というものを結んでいました。これはスペインとポルトガルが世界を二分して支配し、お互いの領土権を認めあうという、東洋から見ればとんでもない条約です。

この条約で日本はポルトガルの側にくり込まれていました。だから最初に、ポルトガル人がやってきたというわけです。
種子島に漂着したポルトガル人は日本に鉄砲をもたらしました。日本人は彼らの脅威が、ここにあることをすぐに見抜きました。
日本人はたちまちこの技術をマスターし、鉄砲を生産します。
当時、日本は世界最大の鉄砲生産国になったほどです。このことは、この時代を動かす大きな要因となりました。」

世界の植民地化の流れ
詳しくはこちらをご参照❤
↓
☆日本にポルトガル人が最初にやってきた理由 ~ トルデシリャス条約

そして、この頃のヨーロッパにおいて、昨日も、マルティン・ルターのところで少し触れましたように、ユダヤ人に対して、どのような動きがあったのかといいますと・・・

マルティン・ルター
「 1096年に最初の十字軍が組織された時、組織的な反セム主義の行動が現れることになる。とくに顕著だったのがフランスと神聖ローマ帝国で、フランスのメス、神聖ローマ帝国のヴォルムスとトリーア(ともに現ドイツ)という場所でユダヤ人に対する激しい暴力の嵐が吹き荒れた。
中世ヨーロッパではユダヤ教徒がクリスチャンの子供の血を「過ぎ越しの祭り(出エジプトを記念するユダヤ人の祝祭)」の宗教的儀礼のために用いている根というも葉もない噂が流れた。この否定的イメージは、ナチス・ドイツの反ユダヤ・キャンペーンの際にも再び現れた。
1215年にユダヤ人は教皇イノセント三世の命令によって、目印として黄色いサークル(文字通り黄色い輪)を付けることが義務づけられた。さらに1240年にルイ九世は、ユダヤ教の聖典であるタルムードを焼却することを命じたが、これによって焼却されたタルムードは数千冊に上ったと見られている。ローマ時代からイギリスに居住していたユダヤ人がいたが、1290年にエドワード一世は4000人から16000人のユダヤ人を追放した。
また1306年、フランスのフィリップ四世はすべてのユダヤ人を彼の王国から追放した。さらな1349年から1360人年にかけて、ハンガリーからポーランドに強制移住させられたユダヤ人もいる。1349年の黒死病(ペスト)流行の時、ハンガリー在住のユダヤ人はハンガリーから追放された。直ちに帰国が認められたものの、ルイ・アンジョウ大王在位時、1360年にユダヤ人はカトリックへの改宗を拒んで再び追放された。
ほかにもユダヤ人はヨーロッパ諸国で排斥され続け、またフランスでは1396年におよそ10万人が、さらに1421年にはオーストリアから数千人が追放された。こうして追放されたユダヤ人の多くは東欧、とくにポーランドに多く住みついたのである。
1492年には、スペインで「改宗したばかりのクリスチャンに悪影響を及ぼすかもしれない」という危惧から、およそ20万人のユダヤ人がスペイン王とカトリック教会によって追放された。さらに、1493年にシシリー島から3万7000人のユダヤ人が放逐されたが、その多くは、オスマン帝国、オランダ、北アフリカ、南欧、そして中東へと移住していった。
またポルトガルでも、1497年にマヌエル一世の下で、ユダヤ人はキリスト教に改宗するか、ポルトガルを離れるかの選択を余儀なくされた。1506年にはリスボンで、およそ5000人のユダヤ人が虐殺された。
十五世紀終わりになると、ビジネスでの交流以外にユダヤ人とクリスチャンが接する機会はきわめて少なくなった。国によっては高い壁によって隔離されたゲットーに閉じ込められるケースもあった。ユダヤ人は悪魔の手先、また干ばつや飢饉をもたらす存在であると考えられた。クリスチャンの芸術家はユダヤ人を角や尻尾を持った者として、または悪魔の顔で描いた。クリスチャンの聖職者や宗教学者は、ユダヤ人は邪悪な生き物で人間以下とも表現した。」
詳しくはこちらをご参照❤
↓

「ビジネスでの交流以外にユダヤ人とクリスチャンが接する機会はきわめて少なくなった」と書かれていますね❤
この時代に、「奴隷貿易」で大量の黒人の方々が、非人間的な扱いを受けていたことは、あまりにも有名なお話ですが、しかし、その「奴隷貿易」というビジネスの担い手こそが、ユダヤ人だったんです。

近代以降、つまり16世紀以降の世界の歴史を見ようとしたとき、学校の授業で教えられるような、「国」ごと、あるいは「国」同士の関わり合いだけではなく、「宗教」的な部分に、キチンと焦点を当てていかなければ、その本質を理解することはできません。

そして、その「宗教」的な部分を追っていくと、現代にまで繋がっている、非常に重要な部分が明らかになってきます。
西洋社会が、「中世」という時代から、「近代」(あるいは「近世そして近代」)へと移りゆく時代、その大きな特徴は、キリスト教という信仰のうえで、人間に対する「絶対的な神の存在」が揺らぐ、つまり、何でもかんでも「神さまの言うとおり」(=教会の言うとおり)ではなく、「自分たちで考えたって良いんじゃないの?」みたいな、「人間を主体」として考える流れが生じていくことです。
すなわち、「科学革命」、「近代哲学」、「啓蒙主義」、これらが勃興していく時代へと突入していくんです。
私たちの日本でいうところの「江戸時代」になります。

最後に、今回のご紹介の書物のお話に戻しまして、「遺伝」について考える際に、その基本的なところを理解しておく必要があります。
生物学において、決定的に重要な役割を果たしたのが、顕微鏡を用いた観察で「細胞」を発見した、ロバート・フックです。

ロバート・フック(リタ・グリアによるフックの肖像 2004年の想像)
あのニュートンとの関わりでも有名な人物です。

アイザック・ニュートン(1689年 ゴドフリー・ネラー画)
それでは、本日の最後に、こちらの動画をどうぞ。
続きは次回に♥
ランキング参加中で~す^^ ポチっとお願いします♥
↓↓↓↓↓↓↓

にほんブログ村

人気ブログランキングへ

- 関連記事
-
- 20世紀のマンモスが絶滅へ ~ 「リベラル」「リベラリズム」が消えていく、現代世界の大潮流 (2017/10/18)
- 「リベラル」と「リベラリズム」は、その思想そのもの、考え方そのものが駄目なのです (2017/10/17)
- 朝日新聞のビジネスモデル (2017/10/12)
- もはや「死に体」の「日本型リベラル」 (2017/10/11)
- いよいよ、日本型リベラルが消滅へ (2017/10/10)
- 双子で「遺伝」を科学する (2017/10/07)
- かけっこは差別? では、学力テストは差別じゃないの??? (2017/10/06)
- 「生物学」の勃興、それは江戸時代のお話です (2017/10/05)
- 出費を減らしつつ、地球環境を守るのに役立つ方法 (2017/08/29)
- 自分より他人を思いやる「日本人」、自分だけが良ければという「ユダヤ人」 (2017/08/25)
- 血と土(Blood and soil) (2017/08/24)
- アベノミクスを批判する“頓珍漢(トンチンカン)”な人 (2017/08/23)
- 「文系」と「理系」 財務省って、どっちが良いの? (2017/08/22)
- 日本の法曹が、世界ではまったく通用しないワケ (2017/08/21)
- 「日本国憲法」と「日本国の憲法」、その違いがわからない「パヨク」 (2017/08/20)