2017-05-03 (Wed)

『干物妹!うまるちゃん』(ひもうと うまるちゃん)は、サンカクヘッドによる日本のギャグ漫画作品。
東京都八王子市近郊を舞台に、外では才色兼備で完璧だが家ではグータラに過ごす女子高生「うまる」と、その兄「タイヘイ」の日常を綴ったギャグ漫画である。有名作品やサブカルなどのパロディが小ネタとして随所に散りばめられているのも特徴。
戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『 632年、イスラム教を一代で作った【預言者ムハンマドが亡くなります】。ムハンマドが亡くなった後も、その跡を継いだ者たちが敵対する異教徒にどんどんジハード(聖戦)を仕掛けていき、勢力範囲を広げ、イスラム教団はもっと強くなっていきます。

正統カリフ時代の最大版図
【カリフと呼ばれる人たちがムハンマドの跡を継いでいきます】。カリフはもともと「神の"預言者"の代理人」という意味で、つまり【「ムハンマドの後継者」を意味する言葉】です。よく勘違いされますが、【「神の代理人」ではありません】。

そのカリフたちがムハンマドを継承する時代(632年~661年)を、【正統カリフ時代】と言います。【イスラム教団が4代のカリフによって率いられていた時代】です。…

【初代カリフはムハンマドの義父アブー・バクル】でした(在位632年~634年)。【二代目はウマル】(在位634年~644年)、【三代目はウスマン】(在位644年~656年)、そして、【正統派カリフ時代4人目にして、この時代最後のカリフがアリー】(在位656年~661年)です。…

【二代目ウマルの時代にジハードがどんどん外へ展開】されていきました。その主なところを見ておきましょう。
シリアに進出し(633年)、【ヤムルークの戦い】でビザンチン帝国(東ローマ帝国)を破ります(636年)。

両軍の布陣(赤:正統カリフ軍、青:東ローマ軍)
これはのちに【ビザンチン帝国がシリアから撤退することに繋がった戦い】でした。

戦場周辺の地図(ヤムルークの戦い)
【カーディシーヤの戦い】ではササン朝ペルシャと戦い大勝し、イラクを奪いました。【ササン朝ペルシャに対する最初の勝利】です(637年)。

カーディシーヤの戦い
【ビザンチン帝国(東ローマ帝国)からはイェルサレム(638年)、シリア(640年)、エジプト(642年)を次々と奪います】。ビザンチン帝国からすれば大打撃でした。シリアは一大貿易都市のダマスカスを擁する帝国内の中心地域であり、エジプトはエジプト文明以来の先進地域です。
また【両都市はどちらも大穀倉地帯でもあった】ので、ここを取られたことによって、【ビザンチン帝国はローマ帝国以来続いていた小麦の配給を停止】せざるを得なくなりました。シリア、エジプトを奪われた【ビザンチン帝国は残りカスのようなバルカン半島とトルコだけになってしまった】のです。まだこの時代のトルコは、のちに見るようなめざましい発展をしていたわけではありません。それでもバルカン半島に比べればマシです。

ニハーヴァンド城
再度、ササン朝ペルシャと戦った【ニハーヴァンドの戦い】(642年)は歴史的な戦いになりました。【イスラム教団が西アジア全域を支配する大帝国になった戦い】です。【イランを制圧】し、【イランのイスラム化】が進みました。のちに、ササン朝ペルシャの最後の王ヤズダギルト三世が従者に殺害されて、すっかり王家の血も絶え、【ササン朝ペルシャは滅亡】しました(651年)。

イスラム帝国の版図拡大の流れ
【イスラム歴が制定されたのもウマルの時代】でした。そうした華々しいウマルの時代の後、カリフになったのが第三代のウスマンです。【ウスマンはのちにイスラム帝国を建てるウマイヤ家の出身】です。』

いかがでしょうか?
今回ご紹介させて頂く書物は、タイトルにも書かれているとおり、8世紀頃までの古代の世界史について概観されていて、とてもお勧めの良書です。

6世紀の中頃に、勢力を維持していた東ローマ帝国やサーサーン朝ペルシアが、その100年後には、あっという間に弱体化させられていることが御理解いただけましたでしょうか。

6世紀中頃
それでは、どうしてそれほど急速に「イスラム教」が普及していったのでしょうか?

「 アラビア半島でイスラムを創始したムハンマドは、強大な軍事力と卓越した外交能力によって、イスラムの支配を拡大していく。…初期のイスラムの拡大で特筆すべき事は、その拡大速度と政治的成功であった。イスラムの教義の「正当性」は、実際にイスラム世界が急速に支配地域を拡げたことによって証明されていた。イスラムの支配者たちは、征服者であると同時に、有能な支配者であった。征服した土地の支配者と軍隊は変えたが、在地の政府や官僚機構、そして文化を保持した。…ウマイヤ朝の終わりまでに、イスラム世界の著しい拡大が見られた。
この急速に拡大したイスラム帝国の行政は、異教徒に対して皆殺しや完全服従を強いることのない独特の制度を用意した。たとえば、インカ帝国を滅ぼしたスペインがその文化的伝統を抹殺し、現在その痕跡すら見つけるのが難しいのに対して、ある種の「寛容性」を示したのだ。それが、「被保護民(ズィンミー)」という制度である。簡単にいえば、ショバ代さえ払えば、ある程度の信教の自由は認めるという制度である。
あくまでも自らの信仰を放棄しないクリスチャンやユダヤ教徒にとって、イスラム国家への服従は、イスラムの概念としての「被保護民」になることであり、人頭税や地租を納めれば、イスラム国家によって制度上保護されることになった。…1300年前に実施されたとはいえ、なかなか現実的な政策である。…この制度はオスマン帝国が滅亡するまで、長い間、イスラム世界ではある程度、うまく機能していた…
十字軍は、現在に至るムスリムとクリスチャン相互の認識を形成した重要な要因であった。当時のエルサレムは、現在と同様にイスラム、ユダヤ教、キリスト教という預言者アブラハムを共通の祖先とする宗教の聖地であった。…ムスリムが支配して以来、キリスト教会やクリスチャンは極端な宗教的迫害を受けることはなかった。…キリスト教支配の下では信仰が禁止されていたユダヤ教徒たちもエルサレムへの帰還を許され、…礼拝を行った。
ところが、この三つの宗教の共存がキリスト教の十字軍の遠征によって崩れていく。」
詳しくはこちらをご参照♥
↓
☆【真実】世界中で戦争の火種をまき散らかしてきたキリスト教♥
このように、イスラム教の支配地域が拡大していったのは、イスラム教を受け入れる人々が多く存在していたことも重要ですが、異教徒に対しても「寛容」であったことがポイントとなります。

著者が書かれていることですが、「ユダヤ教を信じない人はユダヤ人ではないという考え方」、これは「内輪の論理」で、「危険な考え方」ではないわけで、あなたはあなた、わたしはわたし、どちらも「おたがいさま」で、どちらかが悪いわけではない。こうやって考えることが出来れば、喧嘩にはならないんです。
ところが、十字軍を使って侵略戦争を繰り広げた「キリスト教」は違います。「キリスト教を信じないのは人間ではない」という非常に凶暴な理論で、自分たちは神の名の下にある「正義」であり「善」で、キリスト教徒で無い人間は「悪」である、だから「殺しても良い」「奴隷にしても良い」という危険な考え方で、イスラム世界に対して侵略をし、また、その後の世界植民地化へと繋がっていきます。

一方を「善」、一方を「悪」とする「善悪二元論」が根っこにあり、それが現代まで続いています。
「 世界を二つの勢力の争い、つまり「善と悪」「天使と悪魔」の対立構造として見るというこの思想は、もともとはキリスト教というよりもゾロアスター教にあった考え方でした。
ゾロアスターはいつ生まれていつ死んだのかもわからない、非常に古い時代の人です。ゾロアスター教はペルシアの宗教ですが、それがペルシア帝国の支配下にあったユダヤ人の宗教に入り、ユダヤ人として生まれたキリストの中に入り、やがてヨーロッパに伝わるという複雑な形をたどりました。」
詳しくはこちらをご参照♥
↓
☆古代ペルシアからハリウッドに伝えられたもの
さて、そんな異教徒への寛容さを持ち合わせていたイスラム教ですが、実は、内輪で対立を始めるようになります。これが現代まで続いているんです。

続きは次回に♥
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