2017-05-02 (Tue)

カアバは、メッカ(マッカ)のマスジド・ハラームの中心部にある建造物で、イスラーム教(イスラーム)における最高の聖地とみなされている聖殿である。カアバ神殿(カーバ神殿)とも呼ばれる。カアバの南東角にはイスラームの聖宝である黒石(くろいし)が要石として据えられている。
カアバはもとはイスラーム以前(ジャーヒリーヤ)におけるアラブ人の宗教都市であったメッカの中心をなす神殿であったとされる。
「カアバ(カーバ)」とはアラビア語で「立方体」を意味し、形状はその名の通り立方体に近い(縦にやや長い)。

マスジド・ハラーム
戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『 7世紀の世界は大激動の時代です。東西がぶつかり、世界が巻き込まれていきます。日本も例外ではありせん。

【7世紀の大激動をもたらした主人公とも言うべきはイスラム帝国】です。

イスラム帝国の源、【イスラム教の誕生】から見ていきます。
イスラム教の開祖といえば、【ムハンマド】(かつては、英語式の綴りや読み方からマホメットと記された)ですが、【聖徳太子と同時代の人】です。

聖徳太子
ムハンマドは570年頃、メッカの大商人の家に生まれました。【メッカは現サウジアラビアにあるイスラム教の最高の聖地とされる都市】です。サウジがイスラムの盟主の如く振る舞う理由の一つが、開祖の生まれた国であるという誇りです。

ムハンマドが生まれたハーシム家は【クライシュ族の一員】です。クライシュ族はアラビアの部族のなかでも【名門の部族】で、【メッカの支配者層】でもあります。6歳で孤児になったムハンマドは祖父や叔父のもとで育てられ、優秀な商人になっていきます。
ムハンマドが25歳ぐらいのとき、15歳年上の裕福な未亡人ハディージャと結婚しました。ハディージャは自分も商売をバリバリやっている人でした。そんなハディージャがムハンマドの正直で誠実な人柄と商人としての素質を見込んで自分のほうから結婚を申し込んだといいます。…
ムハンマドが最初に結婚した相手はこのハディージャです。でも、【妻はハディージャ1人ではありません】でした。ムハンマドが生涯のうちにもった妻の数は13人だそうで、そのうち正式に妻と記録されている人が12人だそうです(渥美堅持『イスラーム基礎講座』東京堂出版)。…

ユダヤ教などはムハンマドが複数の妻をもっていたということから、イスラム教を淫祠(いんし)邪教だと見なしていました。こうしたことも【その後のイスラム教弾圧に大きく影響した】ようです。…
そのときは突然やってきました。【610年、ムハンマドに神の啓示がなされた】のです。ムハンマドが40歳のたときのことでした。…

天使ジブリールから啓示を受けるムハンマド
ある日、瞑想しているムハンマドの目の前に【天使ジブリールが現れてアッラーの言葉を伝えました】。【天使ジブリールとは、キリスト教でも三大天使と呼ばれるうちの天使ガブリエルのこと】です。キリスト教では【マリアにイエスの降誕を知らせたのがガブリエル】です。

レオナルドが描いた大天使ガブリエル
ユダヤ教、キリスト教、イスラム教で【神の使いである天使は共通】しています。

『受胎告知』 レオナルド・ダ・ヴィンチ
ちなみに、三大天使とは、このガブリエルとミカエル、ラファエルのことです。』

いかがでしょうか?
今回ご紹介させて頂く書物は、タイトルにも書かれているとおり、8世紀頃までの古代の世界史について概観されていて、とてもお勧めの良書です。

昨日のところで、紀元前209年~93年頃まで遊牧国家として繁栄した「匈奴」(民族としては紀元前4世紀頃~5世紀)が、

紀元前2世紀、匈奴とその周辺国。
やがて、東に存在していた「鮮卑」が台頭してくることによって、西方へと追いやられ、

2世紀頃、鮮卑(檀石槐政権)とその周辺国。
その動きが、東ユーラシアの諸民族を圧迫、

☆大きさや形の歪みをおさえた正確な地球の全体像を示す四角い世界地図 世界地図図法 [オーサグラフ世界地図]
「フン族」が、玉突き状態で、西へと追いやられヨーロッパへ侵入、

フン族の西方への移動の推定図
「ゲルマン民族の大移動」が生じ、やがてキリスト教カトリックの西ローマ帝国の滅亡へと繋がっていくというところまで書かせて頂きました。

フン族を描いた19世紀の歴史画(ヨーハン・ネーポムク・ガイガー画)
その頃の様子が、こんな感じになります。

6世紀中頃
で、本日は上図の真ん中下にあるアラビア半島のお話になります。
アラビア半島が旧石器時代に入るのは、今から1万年前、紀元前8000年頃で、私たち日本人から見ると、非常に新しいことが分かります。それよりも5000年も前に、すでに焼き肉を食べていた可能性があるのが、私たち日本人です♥

詳しくはこちらをご参照♥
↓
☆(問題) 世界で最初に焼き肉を食べていたのは、どの民族でしょう?
紀元前3000年頃には灌漑農業が始まり、紀元前2000年頃にはラクダを家畜化しています。
こちらもご参照♥
↓
☆TED日本語 - ラティフ・ナサー: あなたの知らない、ラクダの本当の故郷
紀元前1000年頃に鉄器時代に入り、紀元前8世紀頃に史料に初めてアラビア半島の国家の名が現れてきます。
それが「サバア王国」で、ダムを利用した灌漑農業や香料の生産、エジプトからメソポタミア、インドに渡る海上貿易などによって経済的に豊かな国だったとされています。
以下は、Wikipediaからの抜粋です。
↓
「 サバア王国では異なる文化に属する諸部族を精神的に統一するため、宗教が利用されていた。
他の南アラビアの国家と同様にサバア王国でも月の神を頂点とする天体信仰が主流であり、シルワには月の神アルマカフ(アルマカ)を祀る神殿が建てられていた。アルマカフのほか、アラビアの他の部族と同様にアスタルという神が多くの神殿の主神として信仰されていた。支配者とその近親はラウズ山やシルワーフなどの土地でアスタルを祀る饗宴を執り行い、ラウズ山の山頂付近にはテーブルとベンチが設置された宴会場の遺構が存在する」

230年頃のアラビア半島南部、エチオピアの勢力図
月の神アルマカフ(アルマカ)が出てきましたね♥ 私たちの日本神話と関係があるのでしょうか?
詳しくはこちらをご参照♥
↓
☆世界に飛び立つ古代日本人 ~ 「月氏」
他にもアスタルという神さまが出てきています。
詳しくはこちらをご参照♥
↓
「 アスタルトは、地中海世界各地で広く崇められたセム系の豊穣多産の女神。崇拝地はビュブロス(Byblos、現在のレバノン)などが知られる。 メソポタミア神話のイナンナ、イシュタル、ギリシア神話のアプロディーテーなどと起源を同じくする女神と考えられ、また周辺地域のさまざまな女神と習合している。」

角の頭飾りを被ったアスタルト
続いて、メソポタミア神話のイナンナについて。
詳しくはこちらをご参照♥
↓
「 イナンナは、シュメール神話における金星、愛や美、戦い、豊穣の女神。ウルク文化期(紀元前4000年-紀元前3100年)からウルクの守護神として崇拝されていたことが知られている(エアンナ寺院に祭られていた)。イナンナのシンボルは藁束と八芒星。
その名は「天の女主人」を意味するとされている。アッカド帝国期には「イシュタル」と呼ばれた。イシュタルは南アラビアの女神アスタルテやシリアの女神アナトと関連し、古代ギリシアではアプロディーテーと呼ばれ、ローマのヴィーナス(ウェヌス)女神と同一視されている。」

花瓶に描かれたイナンナ
「シュメール」が出てきましたね♥ 「シュメール」という名前は、「すめらみこと」から来ています。
詳しくはこちらをご参照♥
↓
☆『太陽神の子』 ~ シュメール人と日本人

さて、ここでお話を元に戻しまして、アラブ世界では古くから、「系譜集団(=カビーラ)」と呼ばれる社会的グループの枠組が存在していました。「系譜集団(=カビーラ)」とは、共通の祖先から分かれたと見なされている一種の擬制的な血縁集団のことです。

大きく分けますと、北アラブのアドナーン族の系譜と、南アラブのカフターン族の系譜とがありますが、イスラム教の開祖であるムハンマドのクライシュ族は、北アラブのアドナーン族の系譜となります。
以下は、Wikipediaからの抜粋です。
↓
「 クライシュ族は4世紀頃からメッカ近郊を勢力圏として遊牧および交易を行っていたアラブ人の部族であり、イスラム教の創始者である預言者ムハンマドの出身部族として知られている。その一方でクライシュ族はムハンマドの布教活動を迫害し続けたイスラームの敵対者でもあり、クルアーンの中にもクライシュ族はしばしば登場する。

クライシュとはサメを意味するキルシュという語が元であり、他者を捕食するが自身が捕食されることはないサメの圧倒的な強さを指し示している。現代においても、ヨルダン王国やモロッコ王国などではクライシュ族の末裔を国王としている。」
もう少し見ておきましょう。
「 5世紀末、当時メッカおよびカアバ神殿を支配していたのはアラビア半島南部のイエメンからメッカに移住してきたカフターン族の支族であるフザーア族であったが、フザーア族の首長の娘婿となったクライシュ族のクサイイによって、フザーア族に代わりクライシュ族がメッカの支配権を獲得した。

預言者ムハンマドとカアバ
カアバ神殿では偶像崇拝が行われており、当時の神殿の周囲には360におよぶ偶像が祭られていたとも言われている。代表的な神としてアッラート、ウッザー、マナートなどの神々があり、クライシュ族は明けの明星の神であるウッザーを氏神にしていた。

預言者ムハンマドによる「カアバの黒石」の聖別
クサイイの孫であり、ムハンマドの3代前の曽祖父に当たるハーシムの時代になると、サーサーン朝ペルシアと東ローマ帝国の抗争が激化し始め、アラビア半島においても沿岸地域の海洋ルートを中心に二大国が勢力を伸ばしていた。」

続きは次回に♥
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