2017-04-02 (Sun)

大和言葉(やまとことば)とは、古くは和歌や雅語のことを意味したが、現在ではもっぱら日本語の語種(単語の出自)の一つであり漢語や外来語に対する日本の固有語を指す。飛鳥時代頃まで大和国や大和飛鳥を中心に話されていたと思われる。
戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『 手始めに、【『古事記』の暗号】がどんなところに、どのような形で入っているのか。いくつかご紹介しましょう。

まずはタイトル、書物の名前からです。
書物の名前である『古事記』は今では「こじき」と発音されますが、【口伝では「ふることふみ」】と呼んでいました。
「ふることふみ」です。「ふることぶみ」とは【濁りません】。…

次に、『古事記』がどのようなものであるかを知るために、いろいろな点で比較されるの【『日本書紀』との関係】を見てみましょう。

『古事記』が出されてから8年後の、720年に、『日本書紀』ができあがりました。

平城京[710年(和銅3年)3月10日 (旧暦)に遷都]
『日本書紀』は今に伝わる「最古の日本の正史」だと言われます。
【あとから出された『日本書紀』が正史ならば、『古事記』はどのような歴史書なのか】。

同時とも言えるぐらいの【短い間に、2つもの歴史書がなぜ、相次いで編まれたのか】。なぜ、そうしたことが【必要だったのか】。なぜ、両書の【記す内容や記述が異なっていたり、記述の量に差があったりするのか】。なぜ、同じ神名を表記するのに【異なる漢字】が用いられているのか。

なぜ、なぜ、なぜ、と次から次へと疑問が出てきます。

中身を見ても、同じ時代を扱っているはずなのに、両書の構成にもずいぶん違いが見られます。
たとえば、【神話】です。
【『古事記』では神話が三分の一を占める】のに対して、【『日本書紀』では八分の一】にしかすぎません。これだけでも、【両書はまったく別のコンセプトで作られた】ことがわかります。すでに【ここにひとつ、『古事記』の暗号がある】のです。

【『古事記』は日本国内向け】に書かれました。それゆえ、基本にあるのはあくまでも『古事記』です。

日本人に伝えるものを書くわけですから大事なこと、確実に残したいことを本気で書いています。
それに対して、【全編漢文で書かれた『日本書紀』は対外用、すなわち中国向け】に書かれたものです。

もっと、はっきり言いましょう。
【『日本書紀』は中国向けに嘘を書いています】。中国に対して本当のことを言う必要は、まったくといっていいほどありません。…

なぜ、そんな手の込んだことになっているのでしょうか。

それは、中国に本当のことを知られたくないから、知られてはマズいからです。
【本当のことを隠すために、ものすごく労力をかけて、強引に字を全部変えて、嘘を書いている】のです。』

いかがでしょうか?
今回ご紹介させて頂く書物の著者は、記紀に伝わる古代日本の人物で、第12代から第16代の天皇に仕えたという忠臣、武内宿禰(たけうちのすくね)を受け継ぐ、第73世武内宿禰となる方です。

『武内宿禰と神功皇后』歌川国貞

『武内宿禰と応神天皇』歌川国芳
この書物は非常におススメですが、まず先に、「古事記」についての基礎的な知識を持った上でお読みになられると、一層楽しく読めると思います。

さて、先日、こんなツイートを見かけました。

とても良い内容ですね♥

本文中に、『古事記』を「こじき」ではなく、「ふることふみ」と言っていたとありましたが、これは、私たち日本人が元々用いていた言葉の「和語(やまとことば)」に対して、あとから持ち込まれた「漢語(もろこしのことば)」を宛がったところから読み方に違いが生まれたものです。
「和語(やまとことば)」の「ふ」は、助動詞としては、①継続の意味を表す(~し続ける)、②反復の意味を表す(何度も~する)といった意味があり、また動詞としては、①年月が過ぎる、②通過する、③経験するといった意味があって、そこから派生して「ふる」(古くなる)、「ふるし」(新しくない。昔のことである。)といった言葉が生まれました。
現在の日本語でも、「古い」という形容詞は、「存在している時間が長い、または存在するようになってから時間がたった」という意味になりますが、このことは過去から現在まで「連綿と継続して存在している」ことを表しています。
布を織るときに、縦糸と横糸を交差させて織るのですが、

縦糸を一本おきに上下させて、その隙間に横糸を通すために使われる道具が杼(ひ)で、縦糸を上下させる仕掛けが「綜絖(そうこう)」と呼ばれるもので、昔はこれを「へ(綜)」と呼んでいました。この「ヘ」が動詞となって「ふ」になったわけですが、縦糸と横糸を一本一本丁寧に交差させていく、道を行く場合も丁寧に一区切りずつ行く、一日一日を一区切りずつ時を過ごす、これが「ふ」の意味するところです♥
ですから、「和語(やまとことば)」の「ふる」に対して、「漢語(もろこしのことば)」である文字を宛がうときに、似たような意味を持つ「旧」「老」ではなく、「古」を宛がったのです♥
「旧」は過去のこと、「老」は「死ぬ」の意味が含まれています。
続いて、「和語(やまとことば)」の「こと」には、2つの意味があります。人間にとって変えることができないのが「もの」で、それに対して、人間にとって何とかすることが出来る行為を「こと」というのですが、その「こと」の一つが、音声や文字による行為、つまり「こと(言)」で、もう一つが手足や全身による行為、つまり「こと(事)」になります。
「漢語(もろこしのことば)」である「事」を宛がっていることから、出来事や事実を意味していることになります。
他方、「ふみ」は、「漢語(もろこしのことば)」である文字、「文」(漢音 fun)から転じて出来た語で、『古事文』とはせずに、「記」を宛がっています。
「記」は、「和語(やまとことば)」の「しる(知る)」、「しるし(著し)」と同根で、「しるす(記す)」であり、「ある特定の意味や物事を、他とハッキリと見分けがつく形で表わす」という意味になります。

いかがでしょうか?
「和語(やまとことば)」の「ふることふみ」が意味しているところがイメージできましたでしょうか?
支那向けに書かれた「日本書紀」の「紀」、これが「記」ではないところもポイントですね♥
こちらもご参照♥
↓
☆紀の意味は?名付けのポイントを徹底解説!

さて、さきほどのお話に戻りましょう。
「3月1日は日曜日で祝日、晴れの日でした」
ここには、5つの「日」という「漢語(もろこしのことば)」である文字が宛がわれています。
まず、最初の「1日(一日)」。これは「イチニチ」ではなく、「ついたち」という「和語(やまとことば)」です♥
もともと「つきたち」(月立ち)だったものが音便化(発音の便宜によって語中・語末で起こった連音変化のこと)し、「ついたち」となったのですが、意味は「月が始まる」こと、つまり「暦」と関係しています。
こちらもご参照♥
↓
☆「月」と「暦」
続いて、「日曜日」ですが、「曜日」は平安時代初頭に密教の教典によって日本へ持ち込まれ、朝廷が発行する具注暦(ぐちゅうれき)に記載されるようになりました。その具注暦を作成していたのが、占い・天文・時・暦の編纂を担当する部署、「うらのつかさ」とも呼ばれた陰陽寮(おんようりょう、おんようのつかさ、おんみょうりょう)で、飛鳥時代(7世紀後半)に天武天皇により設置されて以降、明治3年(1870年)に廃止されるまで存在していました。陰陽師の安倍晴明(あべのせいめい)は有名ですね♥

『安倍晴明』菊池容斎
「日曜日」の最初の「日(ニチ)」は、英語の「Sunday(太陽の日)」に倣ったもので、「月曜日」の「月(ゲツ)」も英語の「Monday(月の日)」で、そこに陰陽五行説の基本、「木・火・土・金・水」を足し合わせて「週」としたものです。ドイツやオランダも、「日曜日」は「太陽の日」ですが、イエス・キリストの復活の日、つまり「主日(しゅじつ)」あるいは「安息日」としている国々も多いです。
このように「日曜日(ニチヨウビ)」は、外から持ち込まれた概念で、あとから作られた日本語になります。
「祝日(シュクジツ)」も同じです。
「和語(やまとことば)」に、「いはふ(祝ふ)」がありますが、「い」は「いむ(忌む)」や「いのる(祈る)」と同根で、「タブーであること」を意味していますが、もともとは安全や幸福を護り、よい事を求めて行われた呪術的行為からきています。
で、最後の「晴れの日」。
「晴れ」は、「和語(やまとことば)」の「はる(晴る)」で、「はるか(遥か)」や「はらふ(払ふ)」、「はら(原)」と同根で、雲や霧など塞いでいるものが消え去って広々とする意味です。
「晴れの日」の「日(ひ)」、これも「和語(やまとことば)」で、まさに「太陽」を意味しています。また、太陽の光で明るい時間のことも意味していて、昔は、その明るさによって、「あさ(朝)」、「ひる(昼)」、「ゆふ(夕)」と3つに分けていました。もっとも太陽が高く昇っている時間が「ひる(昼)」になります。
この「ひ(日)」の対義語が「よ(夜)」で、「ひる(昼)」と「よる(夜)」の関係も同じになります。
以上、「和語(やまとことば)」と「漢語(もろこしのことば)」、そしてあとから作りだされた日本語などを見てきましたが、現代の私たち日本人は、外来語をカタカナ表記したりもするなど、非常に高度な言語である「現代日本語」を、ほとんど気にすることなく平気で使いこなしています♥外国人から見て、非常に難しいとされる理由がここにあります。

それでは、本日の最後に、問題を一つ。
(問題)以下の組み合わせの中から、すべて同じ語種(和語と漢語)からなるグループとして最も適当なものを選べ。
1、芋煮、焚火、焼魚
2、銀行、引取、振込
3、信号、電車、踏切
4、手紙、封筒、郵便
解答と解説はこちらです♥
↓
☆和語と漢語の区別
続きは次回に♥
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