2017-02-15 (Wed)

エリート主義(エリートしゅぎ、英語: elitism、選良主義)とは、社会の中で優秀とされる人物や集団(エリート)を重視する思想や傾向である。対義語には反エリート主義、ポピュリズム(大衆主義)、平等主義などがある。

戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『 次に注目すべきトレンドは、【エリーティズム(エリート主義)からポピュリズム(大衆主義)への大転換】である。

【エリート主義とは、一国の運営は、エリートに任せていればうまくいくという考え方】である。民主政治においては、
「有権者の投票が国の政治的エリートを選出するが、政策の内容については国民大衆は細かく詮索せずに選ばれたエリートに任せておけばよい」
というのがエリーティズムの考え方である。

【これの反対概念がポピュリズム】である。

【エリートの判断は、必ずしも信用できない】から【一般の国民大衆が直接、政治に参加すべき】であるというのがポピュリズムの考え方である。【イギリスで明らかになったのは、エリーティズムの破綻とポピュリズムの勃興】であった。

ヨーロッパにおいては【EU統合は何よりもまず、ヨーロッパのエリートたちによる政治運動であった】。EC(欧州共同体)からEU(欧州連合)の流れを主導したのは、国民大衆ではなかった。【大衆運動として「統合ヨーロッパ」が語られたことは一度としてなかった】。ECからEUの誕生は、【徹底してユーロエリートと呼ばれる各国のヨーロッパ主義者のエリートたちの構想によって実現してきたもの】である。…

こちらもご参照♥
↓
☆100年前の「ハイ・ファイナンス」と現代グローバリズム

国際汎ヨーロッパ連合の旗
【国家を解体し「超国家的共同体」であるEUを作ってきたのは、各国の国家主権と独立を軽視するユーロエリートと呼ばれる人々】であった。ところが【彼らの舵取りは、ついにヨーロッパの政治的安定の破壊と、経済的繁栄の喪失しかもたらさなかった】。
たとえ、各国が自分の国柄を否定しても、圧倒的な経済的繁栄をもたらしていれば、まだしも国民大衆はエリートを支持したであろう。ところが、【大量のイスラム系難民の流入は、ヨーロッパのヨーロッパらしさ、イギリスのイギリスらしさを喪失させた】ばかりではなく、【経済的にも各国の国民を苦境に陥らせた】のである。
ここにおいてイギリスにおいては、エリートへの信頼が完全に失われ、ポピュリズムの国民運動としてEUからの離脱が勝ち取られたのであった。

このことをわかりやすく示しているのは、【英国では、保守党でも労働党でも、国会議員だけを見れば、EU残留派が圧倒的多数を占めているという事実】である。もし、国会が決定するならば、英国は決してEU離脱を選択しなかったのだ。しかし【国民大衆が、直接行動し、投票することにより、EU離脱が決定された】のである。すなわち、【国民大衆とエリートの間に、著しい意識の格差が生じていた】のである。…

エリートたちがあまりに国民大衆から遊離してしまったために、このような結果が生じたのである。そこで【大衆からの反エリート運動が起き、これが新ナショナリズムという方向を目指して、英国のEU離脱という結果を導いた】のであった。
これは【アメリカのトランプ現象でも同様】である。…


そして【同様の対立の図式は、…イタリアをはじめとするヨーロッパ7ヵ国においても、同じように存在】する。

【新ナショナリズムはポピュリスト運動として各国で勢力を獲得しつつある】のだ。』

いかがでしょうか?
この書物は、昨年(2016年)8月に出版されたものですが、いま、お読み頂いても十分に世相を理解できる、当ブログお勧めの書物です♥
著者も書かれていますが、「イギリスのEU離脱、アメリカのトランプ現象、パナマ文書スキャンダル、難民流入に伴うEU共同体幻想の崩壊」などといった、一見バラバラに生じている現象は、すべて、ある方向に向かって、一直線に進んでいます。


この件につきましては、当ブログで、以前より一貫して書かせて頂いておりますので、御関心がございますようであれば、下記のリンク先をご参照ください♥
詳しくはこちらをご参照♥
↓
☆トランプ大統領が「孤立主義」だと、何がダメなの?
☆御破算で願いましては・・・
さて、ここからは昨日の続きになります。
私たちの日本の「鎌倉時代」、モンゴル人が日本を侵略しようとやってきて、日本に完全に敗北した2度に渡る「元寇(蒙古襲来)」の直後にあたる頃、

文永の役の鳥飼潟の戦い(『蒙古襲来絵詞』)

モンゴル帝国の変遷
イングランド王国は、大陸側のフランス王国との戦争を繰り返しつつ、次第に現在のイギリスの形を整えていくようになります。
1272年、ヘンリー3世のあとを、エドワード1世が継ぎます。

エドワード1世
このエドワード1世の治世は1307年まで、およそ40年の長きに渡っていて、数々の歴史上のポイントとなることが起きています。

エドワード1世が行ったことは、ユダヤ人追放、フューダリズムの変容、そしてウェールズの支配権の確立が挙げられます。

ウェールズ
そして、スコットランドにも侵攻していきます♥

スコットランド
現在のイギリスでも、このスコットランドの独立問題に絡むニュースを目にすることができます。

☆スコットランド、独立問う2度目の住民投票に近づく-英最高裁判断で
で、今回は、スコットランドの英雄ウィリアム・ウォレスが処刑された後の「スコットランド独立戦争」のお話になります。

ダニエル・マクリース『ウィリアム・ウォレスの裁判』
ウィリアム・ウォレス後のスコットランド独立戦争の主役が、ロバート1世です。

ロバート1世
このロバート1世は、スコットランド王位への野心を持っていて、同じく王位継承のライバルであるジョン・カミンを殺害し、1306年、イングランド王国統治下であるにも関わらず、勝手に戴冠式を行い、スコットランドの王位に就きます。

エディンバラ城に設置されているロバート1世の戴冠式の場面を描いた像
当然、イングランド王国のエドワード1世は怒り心頭で、討伐軍を直ちに派遣します。ところが、事態が一転することとなります。
以下は、Wikipediaからの抜粋です。
↓
「 事態を重くみたイングランドは同年6月26日に討伐軍を派遣し、ロバートを徹底的に打ち負かした。主な協力者は処刑され、ロバート自身も北アイルランド沖ラスリン島まで逃れた。

ラスリン島の位置
しかし翌1307年3月、ロバートの腹心ジェームズ・ダグラスがダグラス城 (Douglas Castle) を攻撃しイングランドを打ち破ってからは、スコットランド各地で連勝を重ねるまでに盛り返した。対するイングランドもエドワード1世自ら病をおして出陣したがカーライル近くで病没し、イングランド軍は勢いを失ってしまった。後継者エドワード2世は進軍を中止し、(国王死去による国内の動揺を抑えるため)ロンドンへ戻り、以後スコットランドにおける軍事は臣下に任せきりにした。こうした中、ロバートは各地でイングランド軍を破り、勢力圏を広めていった。」

エドワード2世
エドワード1世については、次回以降に書かせて頂きます。
最も偉大なスコットランド国王の一人とされるロバート1世には、次のような伝説が残されています。
以下は、Wikipediaからの抜粋です。
↓
「 伝説によれば、1306年から1307年の冬の間、ロバート1世はアイルランド北部のラスリン島に隠れていたが 、その時に蜘蛛が洞窟の天井のある地点から別の地点へ糸を繋げようと試みているのを観察した。蜘蛛は何度も何度も失敗したが、それでも成功するまで繰り返した。これを見て勇気づけられたロバート1世は、イングランドを撃滅するために戦場に舞い戻り、かくして多くの支持を得て最終的には勝利したのである。この話は、"if at first you don't succeed, try try again." の格言として描写されている。別のバージョンでは、ロバート1世が小さな部屋で蜘蛛が天井の二つの横木の間を結ぼうと試みようとする場面を見たことになっている。」
ディズニーによるアニメ・実写映画『わが心にかくも愛しき』の中にも、このお話のシーンが出てきていますよ♥

☆東京ディズニーランド「こひつじのダニー」
「 『わが心にかくも愛しき』(わがこころにかくもいとしき、別名:私の心よ(わたしのこころよ)、原題:So Dear to My Heart)は1948年に制作されたウォルト・ディズニー・カンパニー製作のアニメ・実写映画。上映時間は82分。原作はスターリング・ノースの児童向け小説『Midnight and Jeremiah』。
1948年11月29日にシカゴで先行公開した後、翌1949年1月19日に全米で公開された。
日本では一度も公開されておらず、ソフト化もされていない。2014年12月、この物語に登場する「こひつじのダニー」が、翌年の干支「未年」にちなみ、東京ディズニーランドと東京ディズニーシーでのオリジナルグッズのキャラクターとして抜擢された。」
続きは次回に♥
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Re: タイトルなし * by みっちゃん
七紙さん、こんにちは^^
まともな社会の基礎 ⇒ これって、本当に大切ですね!それがないと、結局「暴走」(笑)
「フランス革命」や「ロシア革命」の系譜は、やっぱり「異常」だと思います。
イスラム世界の問題も、同根なんでしょうね♥
まともな社会の基礎 ⇒ これって、本当に大切ですね!それがないと、結局「暴走」(笑)
「フランス革命」や「ロシア革命」の系譜は、やっぱり「異常」だと思います。
イスラム世界の問題も、同根なんでしょうね♥
支那みたいに世界で問題を起こしたり、朝鮮やらイギリスのイスラム移民の問題はまともな社会の基礎が無いまま大きくなっていった人間の典型。特亜はまともな社会の基礎を持った歴史があるのに自分達で駄目にしている。イスラムは宗教としての多きさに反比例して、アラブ人がイスラム以前まともな社会を運営する基礎が無くムハンマドがまともな社会の土台工事をしないまま宗教だけでっかちになったなれの果て。