2017-02-08 (Wed)

ヴィーレンドルフのビーナス像
地母神(じぼしん、ちぼしん)、母なる神(ははなるかみ)は一般的な多産、肥沃、豊穣をもたらす神で、大地の豊かなる体現である。「大地の母」として描かれる。

『縄文のビーナス』 縄文中期の代表的な土偶。長野県棚畑遺跡出土。

明治初年の妊婦の写真
戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『 ユダヤの神話と並ぶ西洋の神話にギリシャ神話がある。

このギリシャ神話の中にも戦争が描かれている。その中で【一番有名なのがトロヤの戦争】である。

Johann Georg Trautmann『The Burning of Troy』 1759から1762年頃
トロヤの戦争が面白いのは、【「パリスの審判」という三美神の中から1人を選ぶという審判が原因となって起こった】ところである。

神々が人間的な男女の愛を赤裸々に表に出して、それが戦争にまで及んでしまうというのが、いかにもギリシャ神話らしい。

ピーテル・パウル・ルーベンス『パリスの審判』 1636年
「パリスの審判」は、ギリシャ神話の主神ゼウスが海の女神テティスを愛するというところからスタートする。

Anton Losenko 『テティスとゼウス』
その経緯は次のようであった。
掟(おきて)の神テミスから
「テティスが産む子は父よりも強い力を持つ」
と予言されたゼウスは、テティスへの求愛を諦める。

Howard David Johnson 『テミス』
そして、子供が生まれても神々の地位を脅かすことのないように、人間の子である英雄ペレウスにテティスを娶(めと)らせることにした。
ペレウスとテティスの結婚式が開かれたとき、式に招待されなかった女神エリスが恨みに思って、神々の集(つど)う中に「最も美しい女神へ捧げる」と記された黄金のリンゴを投げ入れた。

ヤーコブ・ヨルダーンス 『不和の黄金の林檎』 1633年
すると、自分こそ最も美しいと思っているゼウスの正妻のヘラ、知恵と戦争の女神アテナ、美の女神アフロディテが黄金のリンゴを巡って争いを起こした。
困ったゼウスは、三女神の中で誰が一番美しいかということを、トロヤの王子パリスに判断させることにした。【それが「パリスの審判」である】。

エンリケ・シモネ・ロンバルト 『パリスの審判』 1904年
パリスに自分を選ばせようと、三女神はそれぞれ取引を持ちかける。ヘラは「私を選んだら、あなたをヨーロッパとアジアの王にする」と約束した。アテナは、「あらゆる戦いで必ず勝利させる」といった。そしてアフロディテは「世界一の美女と結婚させてあげる」と約束した。
パリスは世界一の美女と結婚することを望み、アフロディテを最も美しい女神に選んだ。それによってスパルタの王メネラオスの妻であったヘレネを妻とした。

ジャック=ルイ・ダヴィッド 『ヘレネーとパリス』1788年
選ばれなかった二人の女神は怒った。また、ヘレネをとられたメネラオスも怒り、【全ギリシャの王たちに呼びかけギリシャ連合軍をつくり、トロヤと戦うことになった】。

ここから【トロヤ戦争が勃発する】ことになった。

この戦争が美女を巡って起こったというのは、おそらくトロヤとスパルタの対立を物語として潤色(じゅんしょく)したものと思われる。しかし、こうした神々の戯(たわむ)れから戦争が起こるというのはいかにも神話らしい響きを持っている。これこそ【ギリシャ神話の面白さ】である。
だが、【トロヤ戦争は単なる神話の中の話ではない】。19世紀末にシュリーマンがトロヤの遺跡を発掘し、実際にそうした都市があったということが証明されている。』

いかがでしょうか?
昨日書かせて頂きました「ユダヤの神話」とは、打って変わって、私たち「日本の神話」にも匹敵する神話らしい神話、それが「ギリシャ神話」です。

「ギリシャ神話」は、私たちの「日本の神話」と同じように、数多くの神さまが登場します。
以下は、Wikipediaからの抜粋です。
↓
「 ギリシア神話(ギリシアしんわ)は、古代ギリシアより語り伝えられる伝承文化で、多くの神々が登場し、人間のように愛憎劇を繰り広げる物語である。ギリシャ神話とも言う。
古代ギリシア市民の教養であり、さらに古代地中海世界の共通知識でもあったが、現代では、世界的に広く知られており、特に、ギリシャの小学校では、ギリシャ人にとって欠かせない教養として、歴史教科の一つになっている。
ギリシア神話は、ローマ神話の体系化と発展を促進した。プラトーン、古代ギリシアの哲学や思想、ヘレニズム時代の宗教や世界観、キリスト教神学の成立など、多方面に影響を与え、西欧の精神的な脊柱の一つとなった。中世においても神話は伝承され続け、その後のルネサンス期、近世、近代の思想や芸術にとって、ギリシア神話はインスピレーションの源泉であった。」
このように、「ギリシャ神話」は、西欧文明、欧米人、キリスト教文化などを理解する上で、とても重要な要素となっています。

「ギリシャの小学校では、ギリシャ人にとって欠かせない教養として、歴史教科の一つになっている」と書かれていますが、それでは、私たち日本人にとって、欠かせない教養、であるはずの「日本神話」を、私たち日本人の子どもたちは、小学校で学んでいますでしょうか?
もう少し、違った角度で質問をさせて頂きますと、たとえば、「日本の最初の神さまは誰?」って誰かに、或いは自分の子供から、尋ねられて、答えることが出来ていますでしょうか?

「 日本は素晴らしい国である。東日本大震災被災者のみなさんが示してくれた日本人の高き道徳心は世界中が賞賛した。こんなにも立派な国家、国民でありながら、なぜ、多くの人々が「日本の神々」のことを知らないのだろうか?なぜ学校で教えてくれないのだろうか?
自国の神話や建国の歴史を知らないのは日本人だけじゃなかろうかと不安を感じる。「日本で最初の神様は誰?」と問い掛けても、答えてくれる人はほとんどいない。」
詳しくはこちらをご参照♥
↓
☆あなたの国で、最初の神様はどなたですか? ~ 天之御中主神と神道指令
ギリシャ神話の始まりは、この世界の起源についてのお話から始まります。紀元前700年頃の古代ギリシアの詩人ヘーシオドスの叙事詩『神統記』を見てみましょう。
以下は、Wikipediaからの抜粋です。
↓
「 最初に カオス(混沌)が生じた。その次にガイア(大地)とタルタロス(冥界)、そして エロース(愛)がともに誕生した。カオスからは エレボス(幽冥)と ニュクス(夜)が生まれ、両神が交わってニュクスは ヘーメラー(昼)とアイテール(清明な大気)を産んだ。
これらの原初の神々からは、人間のありようをめぐる概念の擬人化・神格化とも言える多数の神々が生まれたと、ヘーシオドスはうたう。ニュクスからは、夜の子供に相応しい、ヒュプノス(眠り)やオネイロス(夢)、またタナトス(死)やネメシス(復讐)、運命の三女神らが生まれている。」

フォイエルバッハ 『ガイア』1875年
このように、最初にカオスがあり、そこからガイア、タルタロス、エロースという三柱の神々が成られています。
ギリシア神話に登場する神々の多くは、この大地の女神ガイアの血筋に連なっていて、人類もその血を引いています。

では、続きを見てみましょう。
以下は、Wikipediaからの抜粋です。
↓
「 ガイアは独力でウーラノス(天空)とポントス(海)を生んだ。ガイアはウーラノスを夫とし、数多くの巨人や神々を次々に生んでいく。まずティーターン十二神を生んだ。すなわち、オーケアノス(大洋)、コイオス、クレイオス、ヒュペリーオーン(光明)、イーアペトス、テイアー、レアー、テミス(審判)、ムネーモシュネー(記憶)、ポイベー、テーテュース、そして末子の狡猾なクロノス(農耕)が生まれた。
またガイアは一つ目の巨人キュクロープス(ブロンテース、ステロペース、アルゲース)を生んだ。彼らキュクロープスはいずれも雷に関する名を持ち、のちにゼウスに雷を与えたという。そして五十頭百手の巨人ヘカトンケイル(コットス、ブリアレオース、ギューゲース)を生んだ。」

オディロン・ルドン『キュクロープス』1914年
このように、大地の女神ガイアが、一人で産んだウーラノスを、今度は夫として、ティーターンと呼ばれる十二柱の神々をお産みになりました。
このティーターンに由来するものが、「タイタニック」、「チタン」など、様々に見られますね♥
それでは、ここで私たちの「日本神話」を見てみましょう。
『古事記』によりますと、まず、天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)が成られます。これが、私たち日本の神話に最初に出てくる神様です♥
天之御中主神に続き、性別の区別のない(=独り神)神々が成られ、その五柱の神を「別天津神(ことあまつがみ)」と呼びます♥
そのあとも、神々が成り、「神世七代(かみよのななよ)」の最後に、ヒトの姿をした、伊耶那岐神(いざなきのかみ)と伊耶那美神(いざなみのかみ)が成られます。

天地開闢(古事記による)

伊耶那美神と伊耶那岐神
「 天地(あめつち)が初めて発(あらわ)れた時、高天原(たかまのはら)に成ったのは天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)でした。
間もなく高御産巣日神(たかみむすひのかみ)、続けて神産巣日神(かむむすひのかみ)が成りました。この三柱(みはしら)の神は、いずれも独神(ひとりがみ)で、・・・男女の区別がない神で、男神(おがみ)と女神(めがみ)の両方の性質をお備えになった神なのです。
この時、大地はまだ若く、水に浮く脂のようで、海月(くらげ)のように漂っていて、しっかりと固まっていませんでした。ところが、葦の芽のように伸びてきたものから、宇摩志阿斯訶備比古遅神(うましあしかびひこじのかみ)が成り、続けて天之常立神(あめのとこたちのかみ)が成りました。この二柱の神も独神で、・・・これまでに成った五柱の神は、天地が発れて早い時期に成った特別の神なので、別天神(ことあまつかみ)と申し上げます。
その後、次々と神が成ります。まず、国之常立神(くにのとこたちのかみ)、そして・・・(※ここから九柱の神が続いたあと)・・・伊耶那岐神(いざなきのかみ)と伊耶那美神(いざなみのかみ)が成りました。最後に成った伊耶那岐神と伊耶那美神は、間もなく日本列島をお生みになる重要な神です。
宇比地邇神(うひじにのかみ)から伊耶那美神までの十柱の神は、男神と女神で対になっておいでで、二柱で一代(ひとよ)と数えます。国之常立神から伊耶那岐神と伊耶那美神までの七代(ななよ)の神を「神世七代(かみよのななよ)」と申し上げます。これで、国作りまでの神々がすべて揃いました。これが、『古事記』の壮大な物語の始まりです。」
詳しくはこちらをご参照♥
↓
☆『古事記』のはじまり、はじまり~♥
「ギリシャ神話」と「日本神話」が似ていることがお判りいただけましたでしょうか?
「ギリシャ神話」は後に、「ローマ神話」へ、そしてそこに一神教の「キリスト神話(ユダヤ神話)」が混入し、現在に至っています♥
多神教であったはずが、なぜか、唯一・絶対の神さまを信じろってなったわけです♥
ここを理解していく必要がありますね♥

ちなみに、支那にも「神話」があります。それが、「盤古神話」です♥
まさに、「然(さ)もありなん」、支那にピッタリの「秦話」なんです♥
詳しくはこちらをご参照♥
↓
☆怪物の身体にたかっていた寄生虫から誕生した中国人 ~ 盤古神話
続きは次回に♥
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Re: タイトルなし * by みっちゃん
七紙さん、こんばんは^^
流石ですね!本質を突いているように思います。
一つの理由は、ユダヤ人の「絶対的な個人主義」ではないでしょうか?
「個人の欲望の達成」=「神への貢献」という「誤った思想」が染み付いているようですので(笑)
「自分さえ良ければ・・・」「自分こそ神に選ばれている・・・」
結局、他人がどうなろうと、国家がどうなろうと、「どうでも良い」っていう思想に問題があるような気がします。
これからも、宜しくお願い致しま~す♥
流石ですね!本質を突いているように思います。
一つの理由は、ユダヤ人の「絶対的な個人主義」ではないでしょうか?
「個人の欲望の達成」=「神への貢献」という「誤った思想」が染み付いているようですので(笑)
「自分さえ良ければ・・・」「自分こそ神に選ばれている・・・」
結局、他人がどうなろうと、国家がどうなろうと、「どうでも良い」っていう思想に問題があるような気がします。
これからも、宜しくお願い致しま~す♥
アラブ人やイスラムみたいに古代文明の繁栄から取り残され、基礎が無いままいきなりイスラムに行ったアラブ人じゃあるまいし。ヨーロッパの移民問題もだが彼ら北アフリカや中東の移民はアラビア語を話すアラブ人である事と、イスラム教徒である事以外キリスト教の様な社会の基礎工事をろくにしないまま発達した結果問題を引き起こしている。