2016-11-26 (Sat)

ナグシェ・ロスタムとは、イランのペルセポリスの北にある巨岩の遺跡。岩壁にはアケメネス朝時代の墓標やサーサーン朝時代のレリーフなどが刻まれている。付近にはナグシェ・ラジャブもある。
ナグシェ・ロスタムとは「ロスタムの絵」という意味であり、これは浮き彫りの絵が英雄ロスタムの伝説を描いたものと信じられていたことによる。

戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『 世界を二つの勢力の争い、つまり「善と悪」「天使と悪魔」の対立構造として見るというこの思想は、もともとは【キリスト教というよりもゾロアスター教にあった考え方】でした。

ヤズドのゾロアスター教寺院

ゾロアスターはいつ生まれていつ死んだのかもわからない、非常に古い時代の人です。【ゾロアスター教はペルシアの宗教】ですが、それが【ペルシア帝国の支配下にあったユダヤ人の宗教に入り、ユダヤ人として生まれたキリストの中に入り、やがてヨーロッパに伝わる】という複雑な形をたどりました。

ゾロアスター教の守護霊プラヴァシ
しかし、実際には【現在のヨーロッパ文明に非常に大きな影響】を与えています。

【ゾロアスター教は善悪二元論】からできています。良い者と悪い者との対立です。非常にわかりやすく人口に膾炙(かいしゃ)しやすい考え方ですから、【ヨーロッパからアメリカに伝わって、ハリウッド映画の基本的骨格になっています】。

かつての西部劇では、白人が正しく、インディアンは悪者でした。第二次世界大戦ものでは、ドイツと日本だけが悪者として描かれました。

『駅馬車』(1939年)より
最近は日本もドイツもアメリカの同盟国ですからそう悪くは描けませんので、地球人が正しく、宇宙人は悪いという映画に姿を変えましたが、そういう【非常にわかりやすい善悪二元論の映画をつくってきた源流には、やはりキリスト教文明がある】のです。

日本にはキリスト教が浸透することはなく、その影響は少なかったのですが、いまのように【ヨーロッパの近代文明を中心とするグローバリズムの時代】のなかでは、【私たちもこの問題をもっと真面目に、真剣に考えなくてはいけません】。』

いかがでしょうか?
昨日も書かせて頂きましたが、「きわめてシンプルな善悪二元論」、「簡単で子供でもわかる理屈」、これが「キリスト教世界に深く浸透」したことで、夥しい数の戦争が引き起こされてきた、それが世界史、特に西洋史の実態です♥
もちろん東洋史と呼ばれる支那中心に描かれる歴史も、構造的には全く同じで、それまでの王朝が「悪」で、新しい王朝が「善」で、それは「天命」によって定められる、と。
共通しているのは、「善」である自分たちとは違う、「悪」である相手を、徹底的に滅ぼそうとすることです♥
このような「単純思考」を、私たち日本人は持ち合わせてはいません♥
ここが、決定的に違うんです♥

で、その出発点が、今でいうイラン、かつてペルシアと呼ばれた王国の宗教、ゾロアスター教の善悪二元論なんです♥
以下は、Wikipediaからの抜粋です。
↓
「 ゾロアスター教(ゾロアスターきょう)は、古代ペルシアを起源の地とする善悪二元論的な宗教である。『アヴェスター』を根本経典とする。
ゾロアスター教の起源は古く、紀元前6世紀にアケメネス朝ペルシアが成立したときには、すでに王家と王国の中枢をなすペルシア人のほとんどが信奉する宗教であった。紀元前3世紀に成立したアルサケス朝のパルティアでもヘレニズムの影響を強く受けつつアフラ・マズダーへの信仰は守られ、3世紀初頭に成立した、後続するササン朝でも国教とされて王権支配の正当性を支える重要な柱とみなされた。ゾロアスター教は、活発なペルシア商人の交易活動によって中央アジアや中国へも伝播していった。

アフラマズダー神(右)から王権の象徴を授与されるアルダシール1世(左)のレリーフ(ナグシェ・ロスタム)

7世紀後半以降のイスラームの台頭とペルシア人のムスリム化によってペルシアのゾロアスター教は衰退し、その活動の中心はインドに移った。17世紀以降のイギリスのアジア進出のなかで、イギリス東インド会社とインドのゾロアスター教徒とのあいだで関係が深まり、現在もきわめて少数派ながらインド社会で少なからぬ影響力を保持している。
ゾロアスター教の教義は、善と悪の二元論を特徴とするが、善の勝利と優位が確定されている宗教である。
開祖はザラスシュトラ(ゾロアスター、ツァラトゥストラ)とされる。経典宗教の特徴を有し、その根本教典より「アヴェスターの宗教」ともいえる。そうしたイラン古代の宗教的伝統の上に立って、教義の合理化・体系化を図った人がザラスシュトラであるとも考えられる。
ゾロアスター教は光(善)の象徴としての純粋な「火」(アータル、アヴェスタ語: ātar)を尊ぶため、拝火教(はいかきょう)とも呼ばれる。ゾロアスター教の全寺院には、ザラスシュトラが点火したといわれる火が絶えることなく燃え続けており、寺院内には偶像はなく、信者は炎に向かって礼拝する。」

ザラスシュトラの肖像(3世紀)
続いて、ゾロアスター教の開祖、ザラスシュトラについても見てみましょう。
以下は、Wikipediaからの抜粋です。
↓
「 ザラスシュトラ(紀元前13世紀?~紀元前7世紀?)は、ゾロアスター教の開祖である。近年の研究では、前10世紀から前11世紀にかけて活躍したといわれるが、研究者によって異なる。たとえば、前1750年から前1500年にかけて、また前1400年から前1200年にかけて、イランの伝統では前570年頃、パールシー教では前6000年より以前ともされる。
一神教を最初に提唱したともいわれるが、ゾロアスター経典の中には、古代アーリア人に共通する多くの神々が登場する。したがって、正確には「数多くの神々の中から、崇拝に値する神をアフラ・マズダーだけとした」人物である。その教えは、ユダヤ教、キリスト教に影響を及ぼし、また初期仏教にも影響を及ぼしていると一般に言われる。ただしその影響力を絶対視する向きから、かなり限定的に見たり、時にまったく皆無であったとする見方まで、さまざまである。
古代ギリシア人は、アケメネス朝ペルシアの知識人を通じてザラスシュトラの名を知り、彼らの歴史にザラスシュトラについての記録を残したが、その中では、彼らの時代よりも5千年以上過去の人物であるとか、神話的に把握されていた。従って、古代ギリシアの文献記録の記述は歴史上のザラスシュトラについて正確とは言い難い。ただし、紀元前4世紀頃には既にこのような伝承が存在していたことを確認できるという点では史料価値がある。」
さて、著者の記述にもございましたとおり、ペルシアの宗教であったゾロアスター教が、当時、ペルシア帝国の支配下にあったユダヤ人の宗教に入り、さらに、ユダヤ人として生まれたキリストの中に入り、やがてヨーロッパに伝わっていく、これが「善悪二元論」の感染経路で、現代において、特に「単純思考」の「左翼ユダヤ人」に連なっていくのですが、この辺りは、また別の機会に書かせて頂きます。
以上の感染経路を、良く示している絵画が、ルネサンス期の画家、ラファエロ・サンティによる『アテナイの学堂』です。このラファエロ・サンティは、新プラトン主義を美術作品に昇華したとして高く評価されていて、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロとともに、盛期ルネサンスの三大巨匠として知られています。

ラファエロ・サンティ『自画像』1506年
このルネサンス期や新プラトン主義(ネオプラトニズム)については、つい先日、同じくルネサンス期のアルブレヒト・デューラーと絡めて書かせて頂いておりますので、そちらも御覧ください。

姜尚中(きょうしょうちゅう)
あの「流行語大賞」の審査員もやっている在日の「お馬鹿っぷり」も、良く理解できると思いますよ♥
↓
☆アルブレヒト・デューラーと「在日」姜尚中

アルブレヒト・デューラー 『自画像』1500年
で、こちらがラファエロ・サンティの傑作のひとつ、『アテナイの学堂』なんですが、ここにゾロアスター教の開祖、ザラスシュトラが描かれています。

ラファエロ・サンティ 『アテナイの学堂』 1509年 - 1510年
どこに描かれているかと言いますと、右下部分になります。

左端で天空儀を持っている人物がザラスシュトラ
それでは、本日の最後に、ゾロアスター教の最高神「アフラ・マズダー」について。
以下は、Wikipediaからの抜粋です。
↓
「 アフラ・マズダー (Ahura Mazdā) は、ゾロアスター教の最高神である。 宗教画などでは、有翼光輪を背景にした王者の姿で表される。その名は「智恵ある神」を意味し、善と悪とを峻別する正義と法の神であり、最高神とされる。
ゾロアスター教の神学では、この世界の歴史は、善神スプンタ・マンユと悪神アンラ・マンユらとの戦いの歴史そのものであるとされる。 そして、世界の終末の日に最後の審判を下し、善なるものと悪しきものを再び分離するのがアフラ・マズダーの役目である。その意味では、彼は善悪の対立を超越して両者を裁く絶対の存在とも言える。
起源的には、インド・イラン共通時代の神話に登場する最高神であるヴァルナである。

マカラに乗ったヴァルナ
ザラスシュトラの宗教改革によって教理的意味づけがなされ、宇宙の理法の体現者にまで高められたのがアフラ・マズダーである。アフラとアスラ(阿修羅)は語源的に同一である。

興福寺阿修羅像(奈良時代)
善神であるアフラ・マズダーと対立するダエーワの語源は、インドに於いてアスラと敵対するデーヴァである。」

アゼルバイジャンの切手に描かれたダエーワ
余談ですが、私たち日本の自動車メーカーの「マツダ」、「MATSUDA」ではなって、「MAZDA」と書くのは、最高神アフラ・マズダー (Ahura Mazdā) からきているんだとか。。。

おまけ画像♥



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