2016-11-23 (Wed)

ルーカス・クラナッハ『正義のアレゴリー』 1537年
アレゴリー(英: Allegory)とは、絵画、詩文などあらゆる表現における抽象を具体化する技法の一つである。意味としては比喩(ひゆ)に近いが日本語では寓意、もしくは寓意像と訳される。詩歌においては「諷喩」とほぼ同等の意味を持つ。また、イソップ寓話に代表される置き換えられた象徴である。
アレゴリーの特徴として、教訓や風刺の意味を持つことが多い。またその場合はできる限り普遍的なモチーフに置き換えることによって、その作品に触れた人々が置き換えられた概念を想起し易いようにさせている。例えば寓話にはしばしば「狡猾な狐」が登場するが、実際に狐が他の動物に比べてずば抜けて狡猾であると言う論拠はさほど多くはない。しかし詩文や絵画においては「狐や蛇=狡猾」というイメージが説得力を持つことがしばしばである。これは狡猾という抽象的な概念を狐という動物になぞらえてあらわすものであり、この与えられた抽象を持つもの(あるいはものに与えられた抽象)がアレゴリーである。他の一例として、タロットカードの絵柄に見られるシンボリックなアイテムや宗教絵画などに登場するモチーフがそれに相当する。
戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『 ヘーロドトスは、歴史は世界の対立・抗争によって起こる変化を語るものであると言いました。

ヘロドトス
【アジアとヨーロッパがその対立する二つの文明であると考えた】のです。

復元されたヘロドトスの世界地図
ヘーロドトスから始まった【この地中海文明の歴史観は、のちにキリスト教の考え方から大きな影響を受ける】ことになります。

地中海文明の歴史観にキリスト教文明が加わることになったのです。とりわけ【いまのヨーロッパ人の歴史観に大きな影響を与えたのは、『新約聖書』の「ヨハネの黙示録」】です。

エル・グレコ『使徒ヨハネ』
「ヨハネの黙示録」の詳しい説明はあとにしますが、簡単に言えば【サタンの軍勢と主の軍勢の間に最終戦争が行われ、主の軍勢が勝利して世界が終わるという終末思想】です。

ジャン・フーケ 『聖ミカエルとドラゴン』
世界最終戦争ではイエス・キリストが現れて主の軍勢を率い、【イエス・キリストを信じる人たちだけが救われて、キリストを信じなかった人たちは悪魔の池に投げ込まれる】。

キリスト教文明を取り入れたあとのヨーロッパ人は、自分たちこそが主の軍勢であり、正義であり、アジアはキリスト教を信じていないから悪魔の側であるという考え方になります。

グイド・レーニ『大天使ミカエル 』1636年
【きわめてシンプルな善悪二元論】です。【簡単で子供でもわかる理屈ですから、キリスト教世界に深く浸透】していきました。

かつてはギリシアだけがヨーロッパで、いまトルコ共和国のある小アジアだけがアジアでした。

こちらもご参照♥
↓
☆僕たちがヨーロッパなんだ! ~ ヨーロッパの民主主義と奴隷制度
ところが、紀元313年にローマ帝国のコンスタンティヌス帝がキリスト教を公認したあと、キリスト教がローマの国教となって、北方のドイツのほうまでキリスト教文明を取り入れたために、ヨーロッパが拡大します。【キリスト教文明のヨーロッパにとって、アジアは敵であり、悪魔の軍勢であるとみなすようになった】のです。

コンスタンティヌスの洗礼
11世紀にはカトリックのローマ教会の呼びかけで十字軍運動が始まり、ヨーロッパ諸国の兵隊がイェルサレムを攻め、イスラムを敵として虐殺したりします。

ウジェーヌ・ドラクロワ『十字軍のコンスタンティノープルへの入城』1840年
さらに、16世紀に大航海時代を迎えて世界中に進出したヨーロッパ人たちは、ヨーロッパ以外のアジア、アフリカ、アメリカの人々を大量に殺戮しています。


【キリスト教徒以外は悪魔であり、人間ではないのですから、いくら残虐な行為をしてもかまわないと考えたから】です。』

いかがでしょうか?
著者が述べられているとおり、「きわめてシンプルな善悪二元論」、「簡単で子供でもわかる理屈」、これが「キリスト教世界に深く浸透」したことで、夥しい数の戦争が引き起こされてきた、これが世界史、とくに西洋史の実態です♥
もちろん東洋史と呼ばれる支那中心に描かれる歴史も、構造的には全く同じで、それまでの王朝が「悪」で、新しい王朝が「善」で、それは「天命」によって定められる、と。
共通しているのは、「善」である自分たちとは違う、「悪」である相手を、徹底的に滅ぼそうとすることです♥
でも、私たち日本の歴史は、まったく違っているんです♥

ヨーロッパの西洋史、そして支那の東洋史、これを足し合わせたものが、現在の「世界史」とされていますが、本当にそんなので良いのでしょうか♥

「 世界史の中に日本人が登場することはほとんどなく、日本の歴史を含まないものが世界史であるかのようになっています。
どうしてそんなことになったかといえば、世界の歴史について日本人が書いてこなかったからです。ヨーロッパ人が書いたり中国人が書いた歴史を受け入れ、日本人が考える世界史というものがないところに問題があります。
紀元前五世紀にヘーロドトスがペルシア帝国史として『ヒストリアイ』をまとめ、紀元前百年前後には司馬遷が前漢までの歴史を『史記』にまとめています。…
ヒストリアイというのは“自ら研究調査したところ”という意味のギリシア語です。ヘーロドトスがこれを書くまで、世界中どこにも歴史書は存在しませんでした。
それに遅れて書かれた『史記』の「史」は歴史の史だというようにおもわれがちですが、当時としては帳簿係という意味で、人を指す言葉だったそうです。…
ヘーロドトスの時代には、地中海世界の東側がアジアで、西側がヨーロッパと区別されていました。そこでいうアジアには日本などが含まれていなかったのはもちろん、ヨーロッパといっても地中海の北側の一部だけを指していました。アルプス山脈の北側(フランスやドイツ)やグレートブリテン島(イギリス)などは含まれてはいなかったのです。
モンゴル帝国の出現によって、「世界」はそうした小さな範囲のものではなくなったといえます。

その後もユーラシア大陸では争いが続き、十五世紀に大航海時代が始まると、ヨーロッパの各国がアフリカ大陸、アメリカ大陸へと乗り出していきました。
そうした中にあってイギリス人などはその後の世界史を書き、近年ではアメリカ人も真似事のような世界史を書いています。それらの世界史がどういう性質なのかといえば、彼らにとって都合のいい解釈ばかりがならんでいます。
それにもかかわらず、日本の学者はそれをアメリカなどで学んできて、世界史として日本で教えています。それが日本の中学、高校、大学で学ぶ世界史の教科書にもなっています。そういう歪んだ状況を正すためにも、「日本人がつくる世界史」が必要とされます。
①白人は略奪主義だった
②キリスト教はそれを正当化する道具にされた
③略奪主義の三百年間にどんなことが行われてきたか
この三点をしっかり書き切るだけでも、多くの人がイメージしている世界史とはまったく違ったものができ上がります。
略奪主義の白人たちは、文字どおりの弱肉強食で大量虐殺を繰り返してきました。道徳心などはまるで見当たりません。ヨーロッパにも宗教はありますが、その宗教こそが争いを引き起こしていました。
キリスト教には排他的な性格があります。
一〇九六年から始まった十字軍の遠征では、キリスト教徒によるイスラム教徒の弾圧が行われています。聖地エルサレムの奪還を目的としながら、罪のない人々を殺戮し続け、その犠牲者は何百万人にものぼったといわれています。
三十年戦争(一六一八~一六四八年)にしても、ヨーロッパ中の国々がプロテスタントとカトリックに分かれて繰り広げられた宗教戦争です。戦乱の中心となったドイツ地方は荒廃し、大きく人口を減らしています。
メイフラワー号でアメリカに渡ったのは、その争いから逃れたピューリタン(プロテスタントの一派)です。アメリカ大陸に着いたときには現地の人たちに助けられていながら、殺戮と略奪によって原住民の土地を奪っていきました。恩を仇で返したわけです。
その後、アメリカに渡っていったのは、移住を条件に刑務所から釈放された食い詰め者たちでした。
従来の世界史は、宗教に深入りしないで語られてきましたが、宗教を抜きにしていては世界史を理解できるはずはありません。
キリスト教やイスラム教が歴史にどう関与してきたかを正確に示していくだけでも意味があり、それができるのは日本人だけだともいえます。」
詳しくはこちらをご参照♥
↓
☆それができるのは日本人だけなんです ~ ヘーロドトスの「ヒストリアイ」
では、「ヨーロッパ人や支那人の歴史」と、「私たち日本人の歴史」は、何が違っているのでしょう?

ヨーロッパ人や支那人の共通点は、「善」である自分たち、「悪」である相手、そして「善」である自分たちこそ「正義」だと考えるところにあります♥
でも、私たち日本人は、そんな考え方を持ち合わせてはいません♥
私たち日本人は、「正義」ではなく「正統」を重視しているんです♥

「 三島事件直後に江藤淳と小林秀雄が対談したとき、江藤は
「三島事件は、三島さんに早い老年がきた、というようなもんじゃないですか」
と言った。そうしたら小林秀雄は怒った…じゃあ、君は堺事件をどう思うのか、と。…
堺事件というのは、時期でいうと鳥羽・伏見の戦いが終わり、新政府が王政復古を外国に布告した頃です。堺港に無断上陸したフランスの水兵たちが勝手な振る舞いをしたため、警備の土佐藩兵がこれを押さえにかかった。それが双方発砲する事態に発展してフランス側に死者が出てしまう。

フランスの抗議に誕生間もなかった新政府が屈し、土佐藩士20名が切腹を命ぜられるわけです。彼らは腸まで出して投げつけるような壮絶な死に様を見せ、立ち会ったフランス人が途中で気味が悪くなって、もうやめろということで11人で中止になります。
フランスの価値観から見れば、非常に猟奇的でグロテスクでしょう。しかし日本の歴史から見れば、これは要するに武士は名誉を汚されたらこうやって壮絶な切腹をするんだということ。全然立ち位置が違う。われわれの国では、たまにこういうことが起きる。…ということを小林秀雄は指摘したんです…
これが日本の歴史の不思議なところで、南北朝にしても、権力にすり寄った、権力は正しいという易姓革命のシナの歴史であるならば、南北朝というのはあり得ない。ところが、南北朝の価値観は何かといったら、どちらに正統性があるか。正義ではなくて、正統なんです。南北に分かれて戦い、幕府を開いた足利尊氏は北朝側だけども、北畠親房の『神皇正統記』がいっているのはまさしく南朝に正統ありで、延々と日本は神の国であると説いています。その『神皇正統記』は今日もちゃんと残っていて、古典として命脈を保っている。…
ヨーロッパの場合、正義を主張しながら革命を起こしている。一度それを起こしてしまえば、後はもう血で血を洗う争いが永久に可能になるわけです。「正義が勝ったのだ」という宣言に対しては、別の正義が「いや、今度は俺たちが勝った。俺たちが正義だ」と言ってひっくり返すことができる。だから親房は正義という変転しやすいものではなく、正統の保持こそが国の大本だと考えた。…
つまり、正義やいろいろな価値判断からは批判されるべきものであっても、正統だということがまさに「大日本(おおやまと)は神国(かみのくに)なり」の意味なんだと。…親房が、戦乱と失意の中で日本の国体を発見するという、とても深い経験だったと考えていい…」
詳しくはこちらをご参照♥
↓
☆正義ではなく正統です
いかがでしょうか?
「正義」と「正統」の違いが、ご理解いただけましたでしょうか♥
「正義」を主張することは、実は誰にでもできますね♥
自分のちっちゃな脳ミソの中で考えている、より正確には「思い込んでいるだけ」で、「自分こそが正しい」、「自分こそが正義」、そんな風に「自惚れた浅薄な考え」を持った愚かなパヨクが典型例です(笑)
結局は、「自分のことだけ」しか考えていない。。。

だから、「正義」を主張する人たちこそが、無用な「争いごと」や「戦争」を引き起こすんです♥

すごく解りやすい最近の事例で言いますと、「反トランプデモ」という意味不明な行動をとっている連中が、それです。
この連中は、民主主義という一定のルールに沿って決定された、新しいトランプ大統領を、どうしても「認めない」んです♥
つまり、「ルール無視」なんです(笑)
ちっちゃな、ちっちゃな脳ミソで(一生懸命考えたのかどうかは存じ上げませんが)「自分たちこそが正しい」、「自分たちこそが正義」だって、小鳥ほどの脳ミソで考えたんでしょうか?
傍から見ていますと、単に「思い込んでいるだけ」で、民主主義というルールさえ守れない連中にしか見えません♥
そんな連中は、実は、ごく少数なんです♥

☆In U.S., 84% Accept Trump as Legitimate President
上の表にあるのは、ギャラップ社の世論調査なんですが、トランプ支持者とクリントン支持者に対して、民主主義に基づいて、選挙の結果によって決定された、新しいトランプ大統領を「認めるかどうか」を調査したものです。
御覧のように、15%程度のヒトが「認めない」としています。今回の大統領選挙での投票者数を、約1億2000万人(私たちの日本の総人口に近いですね)として、そのうち15%程度のヒト、およそ1800万人が、民主主義のルールに基づいて行われた選挙結果を「認めない」と言っているんです。
1800万人と言いますと、とても多いように「思ってしまいがち」ですが、全米総人口で見てみると、ほんのわずかな人数でしかありません♥

こちらもご参照♥
↓
☆【ニッポンの新常識】反トランプデモの正体と米メディアの嘘 日本メディアは情報操作見抜くリテラシー磨け
同じように、私たちの日本にも「正義」を振りかざすパヨク連中が存在していますが、やっぱりごく少数ですね♥

詳しくはこちらをご参照♥
↓
☆大学教授のピンからキリまで ~ 就職活動に大切な大学教授の質の見抜き方
そして、「正義」を振りかざす連中は、例外なく「暴力的」です♥


そして、「共産主義者」です♥


そして、「自分こそが正しい」「自分こそが正義」といった奇妙な自惚れた思考回路を持った、実は圧倒的少数派である「共産主義者」が、メディアやネットで「デタラメを言い」、デモでハタ迷惑な「チンドン屋ごっこ」をやっているんです♥

それでは、本日の最後に、こちらの動画をどうぞ♥
そして、こちらもご参照♥
↓
☆安倍総理の戦術 ~ 鶴翼の陣
続きは次回に♥
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