2016-11-12 (Sat)

本社ダーラン、サウジアラビア
サウジアラムコ(Saudi Aramco)は、サウジアラビア王国の国営石油会社。保有原油埋蔵量、原油生産量、原油輸出量は世界最大。

戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『 中東をめぐる地政学は、新しい主役プレーヤーとして【ロシアが急浮上】し、最小投資で最大効果を狙っている。

国際政治の「複雑系」が、このうえに被さるので俄に次の予測はしにくいが、とりわけ【産油国との関係に注目しておく必要】がある。

サウジアラビアは表向きは「アサド打倒」といいながらもアサド政権を消極的に支援してきた。同時に【ISの初動軍資金もサウジなど湾岸諸国が負担】した。実質的な「みかじめ料」であり、【ISがサウジ、UAE諸国を攻撃していないことに注目】あれ。

しかし【中東における政治大国=トルコはアサド政権の打倒を主張】しており、これらの国々が脅威視する【イランがアサド体制死守を掲げて兵力を派遣】している。中東の政治地図はまさに魑魅魍魎(ちみもうりょう)の世界だ。
【ロシアの本格的軍事介入によって、あきらかに情勢が変わっている】のだ。

【サウジアラビアのムハンマド副皇太子(国防相、サルマン国王の息子)が頻度激しくモスクワを往復したのはその表れ】であり、軍事戦略にまるで理解のないオバマを見限ってのことである。

ムハンマド・ビン・サルマーン
15年10月7日にソチで63歳の誕生日を迎えたプーチン大統領はホッケーに興じていたと西側メディアが伝えたが、【ひそかにサウジアラビア国防相がソチまで飛んでいた】のだ。前後して【アブダビの皇太子もロシアを訪問しプーチンと面談】している。

プーチンと会談(2015年6月18日)
ウクライナ問題で執拗な制裁をつづける米国にほとほと嫌気をしめしていたドイツ、フランス。日和見主義に陥った英国。米国外交の失敗のツケはこれから傷口の拡大となりそうである(後日、パリのテロ事件以後、フランスも英国も空爆に参戦したが)。
またサウジとの関係を強めるという異様な構図をよみとくと、もし【原油減産にサウジが踏み切れば、原油高騰となりロシア経済の再生】が日程にのぼってくる。ロシアとサウジはこの日程をはなしあったのではないのか。なぜなら【原油生産の世界一はロシア、二位はサウジ、三位がイラン】である。』

いかがでしょうか?
この本の著者は、客観的な分析で有益な情報を与えて下さいますが、そのフットワークも軽く、あまり訪れることのない国々の現地の情報も書いて下さいますので、非常に参考になります。
本来、ジャーナリストを自称する連中が「しなければならないこと」を、片手間になされているところが、凄いですね♥
大手メディアには、このような人物は、きっと存在しないんでしょうね♥ みんな、単なるサラリーマン記者ばかりのようですので。。。
昨年の12月6日に、同じ著者の別の書物をご紹介させて頂いておりますが、「シリア情勢ですが、そろそろ終わりに近付いている」と書かせて頂きました♥
同時に、サウジ皇太子についても、ご理解いただけるように、参考レポートのリンクもさせて頂いておりますので、ご参照くださいませ♥

ムハンマド・ビン・サルマーン
こちらをご参照♥
↓
☆下準備も、訓練も終えて、いよいよ本格的に始まります ~ シリアのイドリブの重要性
また、シリアを巡って、プーチン・ロシアが勝利し、その反対に負けたのは一体誰か?っていうことは、こちらに書かせて頂いてます♥
こちらをご参照♥
↓
☆新約聖書と旧約聖書 ~ 西洋人が自分たちではほとんど指摘しないこと

ムハンマド・ビン・サルマーン
さて、そのサウジ皇太子について、もう少し見てみましょう。
以下は、Wikipediaからの抜粋です。
↓
「 ムハンマドは、健康に問題を抱えるサルマーンの代理として、従来のアメリカと中国に加えてロシアとフランスにも接近するサウジの外交政策を委ねられているとされ、2015年6月にロシアで開催された「サンクトペテルブルグ国際経済フォーラム2015」にアリ・ヌアイミ石油鉱物資源大臣やジュベイル外務大臣らを伴って訪問し、エネルギー、宇宙開発、原子力、投資分野における6件の合意書に署名した。この際、シリア内戦におけるシリアのアサド政権への各々の立場についても話し合ったと見られ、7月にはロシアの仲介でアサドの情報顧問Ali Mamloukと会談し、ライバルの地域大国イランがシリア内戦から手を引けばアサド政権の存続を認める意向を伝えたとされている。同年6月、フランスを訪問し初の「仏サウジ合同委員会」を開催、120億ドル分の兵器を発注し原子力発電所建設に関わる合意書にも署名した。同年9月、ムハンマドはサルマーンに同行して訪米したが、これに関してワシントン・ポストは同年9月8日付のコラムで、将来的にムハンマドが皇太子のムハンマド・ビン・ナーイフを飛び越えて第8代国王に就任する可能性を示唆した。また、アブドゥッラー時代にバンダル・ビン・スルターンらが進めた中国との軍事協力関係を継続し、サウジは中国と初めて二国間演習を行ったアラブ国家となった。」

☆サウジと中国が新・悪の枢軸 イラン、北朝鮮、パキスタンも核とミサイル開発
「 2015年秋に王族内で、ムハンマドが事実上統治を代行している現行のサルマーン体制を非難する怪文書が出回り、この中でムハンマドは「サウジアラビアを政治的にも経済的にも軍事的にも破局に導いている。」と非難された。ムハンマドが独断専行的に「サウジアラビア版サッチャー革命」と評されるような急進的な経済改革プランを志向していることやイエメンへ軍事介入していることが非難の的となった。またイエメン介入に関しては、同年12月にドイツの諜報機関の連邦情報局が「ムハンマドが自らをアラブの指導者として見せ付けるために、独断的に衝動的なイエメンへの介入政策を繰り返しており、これに対して王族内で不満が高まっており、サウジの体制に危機が迫っている。」とする分析結果を公表した。
2016年1月、サウジが国内のシーア派指導者のニムル師を処刑すると、これにシーア派のイランが反発し駐イランのサウジ大使館が群衆に襲撃された。これを受けてサウジはイランと国交断絶したが、一連のサウジ側の決定は、ムハンマドが軍事・外交で実権を握った影響もあるとされる。この件でムハンマドはアメリカのケリー国務長官からイランとの関係を修復するよう電話を受けた。」
・・・と、このように、完全に「カモ」にされちゃっています♥

で、2016年9月に、このサウジ皇太子が来日、安倍総理と会談しました。


☆安倍総理大臣とムハンマド・ビン・サルマン・サウジアラビア副皇太子との会談
で、この会談では、具体的なことは、何も決まっていません♥ このことは、安倍総理が確固たる外交方針を保持している証左になります♥

☆安倍晋三首相、サウジ改革支持 ムハンマド副皇太子と会談 10月に閣僚級協議開催合意
それでは私たちの日本は、今後、どういう展開を想定しているのでしょう?
原油価格が下落していた要因は、生産コストの低下、そして需給要因です。

☆短中期原油価格見通し ~世界の石油需給動向と2021 年迄の価格見通し~
OPECはもちろんのこと、ロシアも生産拡大をしています。アメリカだけが減少している状況です。

☆藤戸レポート 米選挙情報に一喜一憂するマーケット
で、今後の需給予測を見てみますと。。。


☆短中期原油価格見通し ~世界の石油需給動向と2021 年迄の価格見通し~
どうやら、今後は需給バランスが整ってきそうですね♥

そして、来年以降を考えたうえで、一つのポイントになってくるのが、冒頭にございましたこの会社(↓)です。このあたりは、また別の機会に書かせて頂きます。

とても参考になるブログがございますので、下記にリンクを貼っておきますのでご参照ください。
☆サウジ・アラムコがIPOを検討
☆サウジ・アラムコIPOはロックフェラー帝国の「同窓会」
☆石油輸出国機構(OPEC)の減産交渉は頓挫 サウジの単独減産しか無い?
続きは次回に♥
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