2016-08-27 (Sat)

保守(ほしゅ)とは、正常な状態などを維持すること古くからの伝統・習慣・制度・社会組織・考え方などを尊重して、それらの伝統・習慣・制度・社会組織・考え方を保存したり、維持したりすること。保守の対義語は、革新である。
戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『 梶原一騎(かじわらいっき)の漫画に『タイガーマスク』がある。その中で、名作との評判が高いのが「覆面ワールドリーグ戦」シリーズである。

主人公のタイガーマスクこと伊達直人は、日本プロレスのレスラーだった。しかし、賞金10万ドルの覆面ワールドリーグ戦に参加する。タイガーマスクは悪びれることなく自分は金の亡者だと言い切り、かつての仲間から罵声を浴びながら日本プロレスを去る。

実際は、盲目の少女の手術代を稼ぐために、【罠だと知りながらも死を覚悟して】覆面ワールドリーグ戦に参加したのだ。

原作には、伊達直人が打ちひしがれながら東京の街をさまよう場面がある。そんな直人がたどりついたのが、【上野の西郷像の前】だった。そして直人は涙ながらに心の中で絶叫する。

西郷隆盛像(上野恩賜公園)
「西郷さん、あなたはたとえ逆賊と言われようと、【最後まで日本を愛していた】!」
そして、タイガーマスクは命懸けの戦いに向かう。「裏切り者」とファンの罵声を浴びながら…。

梶原一騎はしばしば、「右翼的センチメンタリズム」と称されたが、この場面は白眉(はくび)であろう。タイガーマスクは昭和40年代中盤の、「逆賊」とは日本人にとって最大級の罵声語であるとの言葉の重みがまだ忘れられていない時代の作品である。

そして【戦前の西郷隆盛は、「日本人が一番好きな日本人」だった】ことが忘れられていない時代の作品である。

【三島由紀夫の割腹自殺もまた、同時代の作品】である。

三島由紀夫
梶原は、【西南の役で逆賊の汚名を着ながらも、日本の行く末を案じながら戦い、死んでいった西郷】に、主人公をなぞらえたのだ。

【体制からはじき出され、石を投げられたとしても、日本を愛しながら死んでいく】。私は【そこに真の意味での保守の姿】を見る。

そもそも、【今の日本国の体制と、日本国そのものは違う】。このことを指摘した思想家が敗戦後どれほどいただろうか。また、そんな今の日本国の体制はいつから始まったのか。そして【その体制側の人間こそが日本国を食いつぶしている】。

このことに対する自覚と反省、そして対処ができなければ永遠に敗戦国のままだろう。
本当の「保守」すべきは、日本国を敗戦国のままにさせる今の支配体制ではない。日本国そのものだ。本書がそれを考える一助になっていたとすれば、幸いである。』

いかがでしょうか?
冒頭から「漫画」のお話で恐縮ですが、この著者の書物の楽しいところが、「漫画」をヒントに判り易く解説されている点にありますので、ご了承ください♥
動画で拝見する著者のお話も楽しいのですが、読みながらクスクスと笑ってしまうような書物をたくさん書かれていますので、まだ御覧になっていない方は、ぜひ、お読みになってください。お勧めです♥
さて、著者が書かれている「今の日本国の体制」、それを利用して「日本国を食いつぶしている体制側の人間」っていうのが、何のこと或いは誰のことを指しているのか、ご理解いただけましたでしょうか?

そのことを理解するために、まず基本に戻って、本当に「保守」すべき「日本国そのもの」について考える必要があります♥
「 日本の保守の原点がどこかというと、それはまぎれもなく『古事記』にある…大川周明は、その代表作の一つ『日本二千六百年史』のなかで、次のように言っています…

すなわち、日本が理想とするところを述べた箇所ですが、
『 然らば其の理想とは何か。吾等の祖先が此の国を肇(はじ)むるに当り、全心全霊を挙げて確立せる思想は、『あまつひつぎのみさかえ、あめつちとともにかぎりなけむ』ことであつた。げに日本建国の理想は、此の一句に尽くされ、此の一句こそ、古事記・日本書紀の中軸である。…
万世一系の理想は、余りにも屡々(しばしば)口頭に上せられた為に、今の世の人々は却(かえ)つて其の中に含まれる深奥なる意義を反省しようとせぬ傾がある。而も単に之を其の外面のみに就いて見るも、古代諸国の建国思想の中の、かくの如く雄渾(ゆうこん)にして確信に充ちたるものが他にあるか。…』 」
詳しくはこちらをご参照♥
↓
☆保守主義の原点
もっとも大切な部分が、次の一句にあるとされていますね!
『 あまつひつぎのみさかえ、あめつちとともにかぎりなけむ 』
寶祚(あまつひつぎ)の隆(みさかえ) 天壌(あめつち)とともに窮(かぎ)り無(なむ)けむ
寶祚(あまつひつぎ)とは、「天津日嗣」(あまつひつぎ)のことで、天津日神(天照大神/あまてらすおおみかみ)、すなわち日の神(天照大神)の霊を継ぐ、皇位を継承することを「日継(ひつぎ)」と言います。天壌(あめつち)は天と地です。
これが有名な『天壌無窮の神勅(てんじょうむきゅうのしんちょく)』です♥

「 天照大御神(あまてらすおおみかみ)の孫である邇邇芸命(ににぎのみこと)がこの地上世界に下られる時に、天照大御神は地上世界を知らせと命令しているのです。これが戦前の世代にの方々には有名な天壌無窮の神勅(てんじょうむきゅうのしんちょく)といわれるものです。
『古事記』によれば、
「この豊葦原瑞穂の国は、汝(いまし)知らさん国ぞと言依さし給う」
ということですが、『日本書紀』はさらに詳しく
「豊葦原の千五百(ちいほ)の瑞穂国は、是れ吾が子孫(うみのこ)の王たるべき地(くに)なり。宜しく爾(いまし)皇孫就(ゆ)きて治(し)らせ。行矣(さきくませ)。宝祚(あまつひつぎ)の隆(さか)へまさむこと、當に天壌(あめつち)と窮まり無かるべし」
と述べています。
要するに、天照大御神は邇邇芸命に対し、日本を一つにまとめるように努めよと命令されたのです。日本を一つにまとめるためには、国を平定し産業(当時は農業)を興して国を安定させることが必要であるということです。
ここで極めて重要なことは、単に武力で民を平定するだけではなく、産業を興して国を安定させて初めて、国が一つにまとまることになると考えられていたことです。ここまで完成しないと、国を治(し)らせることにはなりません。天皇は国をまとめる中心になれということです。…」
詳しくはこちらをご参照♥
↓
☆天壌無窮
ここで、「天皇が国をまとめる中心」、これが私たち日本の形だということが判ります。
では、他の国と、どう違うのでしょうか?

「 保守思想の骨格を勉強するにはどうしてもヨーロッパの保守を知らなければいけないので勉強はしてみる。
すると、ヨーロッパにおいて王朝がずっと何をやってきたか、いろいろと【傍若無人で横暴】なことをやってきた。それに対して貴族階級が、「ちょっと王様、いい加減にしなさいよ」とたしなめ、文句をつける。マグナ・カルタ以来そういう形で王権、君主権を制限していく。君主権を制限するのが近代社会の在り方だという、これが基本としてあります。
ところがそれを、社会契約説に立つ思想家たちが純化したら、行き着く先は革命の肯定になっちゃった。そこで保守側としては、革命ではなくて、あくまで君権の制限にとどめて、王様に古来の約束を守らせる原点を守ろうとした。大雑把に言って、ヨーロッパの保守思想はそういう構造を持っている…
では日本はどうか。日本においては天皇家の在り方がヨーロッパとは根が違うのです。…もうまったく違います…
ヨーロッパは皇帝。だから天皇をエンペラーと訳しているのはまったくの間違いです。ツアーリ、キング。これも同じで、向こうは最高軍事司令官が国家のお祀りをする。
ツアーリという場合、国教、つまりロシア正教だけれども、この神の御稜威(みいつ)の下に統治するということで、神と一体のような支配をするわけです。今のロシアも、見ているとプーチンは必ずロシア正教の総主教を呼んで儀式をやっていますね。イギリスも、キリスト教がいつの間にやらイギリス国教会になっている。中国は神がいないけれど、今でも中国の皇帝様というのは天から降りてきた、つまり天子です。だから基本的にいい政治をするに決まっている。そのいい政治をする天子が間違ったことをするから、みんなでやっつけて天子様を交代させると、こういう発想ですね。
ところが、日本は全然そうじゃない。連綿と続いている存在。しかも軍事最高指揮官などというのは神武東征以来、後醍醐天皇は多少やったにしても、そもそも軍事力を自分では持っていなかった(笑)。だから軍事最高指揮官ではない。
神武だけがそうで、名前もそれを表している。だけども、皇統が安定した後は一度もない。いわゆる「しらす」の観念、軍事的支配とはおよそ違う境地を追求していくことになるわけです。それを一番象徴しているのが歴代天皇の御製です。…
その御製をゆっくり読み解いていくと、民を思い、身を削る祈りに溢れている。われわれは日本の君主伝統をヨーロッパ由来の政治学で処理しようとしますが、ヨーロッパの君主制とはあまりにも違う。ここをもっと徹底して違うんだとはっきりさせるところから組み立て直さないと、日本の保守というものは見えてこないと思う。」
詳しくはこちらをご参照♥
↓
☆エンペラーでも、キングでもありません
イメージが掴めましたでしょうか?
本日の最後にこちらの動画をどうぞ♥
続きは次回に♥
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